日高がイサミを下し天下一Jr3度目V=火祭り開幕戦は大谷がライディーンに完敗

高木裕美

日高の願いは天下一Jrの継続開催

天下一Jr.3度目の優勝を果たした日高。恒例の願い事では、「天下一Jr.トーナメントを毎年開催すると約束してください」と訴えた 【横田修平】

 16日のZERO1東京・後楽園ホール大会では、「火祭り2015開幕戦&天下一Jr.決勝戦」が行われた。メインイベントの天下一Jr.トーナメント決勝戦では、日高郁人が木高イサミを破り5年ぶり3度目の優勝を達成。恒例の願い事では、「天下一Jr.トーナメントを毎年開催すると約束してください」と訴えた。

 天下一Jrは2002年からほぼ毎年開催されていたが、昨年は延期が決定。だが、日高らジュニア戦士たちが再開を熱望し、ついに開催となった。さまざまな団体で活躍するイサミは、本家を前にショーンキャプチャーを繰り出すなど、物おじしないファイトでペースを握る。だが、ZERO1ジュニアを背負う日高も、野良犬ハイキックで動きを止めると、石見銀山でフィニッシュを決めた。

 神龍に天下一Jrの継続開催を願った日高は、「来年は15周年。ZERO1ジュニアの未来、大きく育んでいきます!」と力強く宣言。天下一Jrをひとつのブランドとして確立させると誓った。

過去4度Vの田中はハヤトに快勝

火祭り開幕戦で昨年の契約解除から復活したライディーンが体格差を生かしたファイトで大谷を下した 【横田修平】

 火祭り公式戦では、開幕戦から熱戦が続出した。ジェームス・ライディーンvs.大谷晋二郎の歴代優勝者対決では、一昨年に初優勝を果たしたライディーンに凱歌。素行不良により昨年、ZERO1から契約解除されたものの、再来日を果たしたライディーンは、体格を生かしたファイトで大谷を圧倒し、豪快なラリアットからのパワーボムで勝利。黒星スタートとなった大谷は「何を言っても負け犬の遠吠え。だが、下は向かない。上を向いていく」と、優勝への執念をのぞかせた。

 過去4度優勝の田中将斗は、推薦枠での参加となるフジタ“Jr”ハヤトと打撃戦を展開。「やりすぎぐらいがちょうどいい」とばかりにキック、エルボーで迫るハヤトに弾丸エルボー、スーパーフライをぶち込むと、スライディングDで勝利。「厳しくてもスカッとする試合だった」と快勝に笑顔を見せた田中だが、「まだ長い夏の1試合が終わったばかり」と気を引き締めた。

2冠王・佐藤、連覇狙う崔が好発進

世界ヘビー級王座&NWAインターコンチネンタルタッグ王座の2冠王である佐藤は将火怒に完勝。火祭り制覇での“3冠”に色気を見せた 【横田修平】

 世界ヘビー級王座&NWAインターコンチネンタルタッグ王座の2冠王である佐藤耕平は、将火怒をジャーマンスープレックスで一蹴。「これまで、このベルトを苦労して取ってきた。オレには勝てない」とチャンピオンとしてのプライドをむき出しにし、「あと4つ、1つずつ勝っていく」と“3冠”に色気を見せた。

 昨年の覇者である崔領二はブードゥー・マーダーズのドン、TARUと同門対決。戦前に「遠慮なく戦う」と約束していた通り、イスを使った荒っぽい試合展開に。コーナーから蹴落とされたTARUが後頭部を強打しても攻撃の手を緩めずに、那智の滝で沈め、2連覇へ好スタートを切った。
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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