連日、熱戦に沸くウィンブルドン。７月１０日からは、男子世界ランキング１位の国枝慎吾（ユニクロ）が出場する車いす部門の試合が始まる。ダブルスでは同大会の３連覇、また、グランドスラム５連覇が懸かる国枝は、ステファン・ウッデ（フランス）とペアを組み、偉業に挑む。大会を直前に控えた国枝に現地で独占インタビューを行い、意気込みを聞いた。

――グラスコートシーズンになりました。芝の感触はいかがですか？

　車いすで芝の上を動くのはすごく難しいことなので戸惑いましたけど、日に日によくなってくると思います。

――調子はいかがですか？

　十分コンディションも整っていますし、テニスも調子は悪くはないので、これからあと３日、４日の間に調子を上げていって、ウィンブルドンで最高のプレーをしたいと思います。　　

――芝にアジャストするためには、どこに重点を置いていますか？

　やはり、バウンドがイレギュラーしやすいのが芝の特徴なので、われわれは（ルールで）２バウンドまで許されていますけど、２バウンドまで待っていると、２バウンド目がよりイレギュラーしやすくなってしまうんですよね。ですので、できるだけ１バウンドで捉えたり、あまりボールを待たないで、どんどん攻撃していくことがカギになると思います。

――サーブの動作を動画にとってチェックしていましたね。

　そうですね。このベースラインのあたりっていうのは、芝も剥げて土になっているんですけど、土がクレーの土より柔らかいんですよね。すると、後ろによりかかった時に後ろのタイヤで、土を掘ってしまうので、チェアがすごく不安定な状態でサーブを打たないといけなかったりするので、その辺の対策を今日はコーチと話し合いながら進めていました。

――ボレーの練習もかなりしていましたね。

　芝でダブルスだけの大会なので、最後はネットで仕留めるようなプレーをしていきたいと思いますし、そうなるとこちらのリズムになってくると思います。
　　　　　　　　　　　　　
――芝は普段と違う体の動きをしますか？

　１番はチェアが進まないといったところで、テイクバックを取る時間がなかったり、無理な体勢で打たされることが多くなってくると思うんですよね。それをどう対応していくかというところが、重要になってくると思います。

――ウィンブルドンは来年からシングルスも行われるそうです。

　やっぱり意識しますね。芝で動くのが今まで大変だったので、ダブルスしかなかったんですけど、シングルスができてどういったプレーをすれば芝で有効なのかというところを今は模索しているところですし、今回、ダブルスだけですけど、せっかく芝でやる機会が今回あるので、その辺も頭に入れながら、来年のことも頭に入れながら今年過ごそうかなと思います。

――芝の上でのプレー、どこを楽しんで見ればよいですか？

　やっぱり、スライスのショットだったり、ドロップショットというのが、有効になってくるのは健常者と同じですし、その辺は車いすでも、今トップスピンがバックなのは、主流ではありますけど、あえてみんなスライスで勝負にくると思うので、その辺は楽しんでもらえたらなと思います。　　

――ウィンブルドン３連覇に向けた意気込みを。

　そうですね。ここはトップ４しかプレーできないので、初戦からタフな試合にはなりますけど、ウッデ選手と力を合わせて一戦一戦、勝っていきたいと思います。


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ＷＯＷＯＷではグランドスラム単複３８回の優勝を誇る国枝慎吾、女子シングルス２位・ダブルス１位の上地結衣の試合を中心にピックアップ。放送に先行して、ＷＯＷＯＷ　メンバーズオンデマンドでライブ配信。録画放送では実況・解説を加えてオンエアする。国枝慎吾選手が出場予定の車いす男子ダブルス準決勝は７月１１日（土）に行われる。

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７月１０日（金）ＷＯＷＯＷメンバーズオンデマンドで先行ライブ配信
７月１１日（土）ＷＯＷＯＷメンバーズオンデマンドで先行ライブ配信
７月１２日（日）ＷＯＷＯＷメンバーズオンデマンドで先行ライブ配信
７月１１日（土）よる７：４５　【ＷＯＷＯＷライブ】　車いす女子ダブルス準決勝
７月１２日（日）よる７：４５　【ＷＯＷＯＷライブ】　車いす男子ダブルス準決勝
７月１３日（月）よる６：００　【ＷＯＷＯＷライブ】　車いす男女ダブルス決勝