ジョコビッチ、マレーら4強出そろう フェデラーは連続サービスキープ途切れる

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地元の大声援を背に、ノーシードのポスピシルを破り、4強入りを果たしたマレー。準決勝ではフェデラーと対戦する 【Getty Images】

 テニスのウィンブルドン選手権は8日、男子シングルス準々決勝の4試合などが行われた。

 第1シードのノバック・ジョコビッチ(セルビア)に続き、ロジャー・フェデラー(スイス)、アンディ・マレー(英国)のトップ3シードは勝ち上がったが、今年の全仏オープン覇者で、第4シードだったスタン・ワウリンカ(スイス)は、第21シードのリシャール・ガスケ(フランス)に敗れた。

 ガスケのベスト4入りは2007年以来8年ぶり。1日空けた準決勝ではジョコビッチとガスケ、フェデラーとマレーが対戦する。

ウィリアム王子、ベッカムらがマレーを応援

 ウィリアム王子とキャサリン妃の来臨、さらにはサッカー元イングランド代表のデビッド・ベッカムの応援も得て、地元マレーが2年ぶり2度目の優勝に一歩前進した。

 この日の対戦相手は、ベスト8に一人だけノーシードで勝ち残ったバセク・ポスピシル(カナダ)。3月に行われた日本とのデビス杯ワールドグループで、単複で活躍した新鋭だ。両親がチェコからの移民のため、チェコ協会の指導も受けて育ち、僚友のビッグサーバー、ミロシュ・ラオニッチ(カナダ)とは対照的に、ネットプレーをこなす端正なオールラウンドプレーヤー。

 第1セットには25回のサーブで8回、サーブアンドボレーに出て7回成功。かつてウィンブルドンの常とう戦術だったネットプレーの復活が今大会の特徴の一つだが、ロブやパッシングショットの多彩な動きでスタンドが沸く中、やはりマレーの経験が上回った。

 第3ゲーム、絶妙なドロップショットとバックハンドのパッシングショットを決めてブレークに成功、これを守って先行した。にわか雨で2度の中断というやり難さにもかかわらず、ポスピシルは第2セットもよく守り、よく攻めた。ただ、マレーの守りが完璧で、第2セットまでブレークチャンスが1度もなく、逆にマレーは第2セットもたった1度のチャンスを生かして流れを決めた。

下降気味でも難攻不落なジョコビッチ

 センターコートの第2試合ではマリン・チリッチ(クロアチア)がジョコビッチに挑戦。対戦成績で12戦全勝のジョコビッチとはいえ、狙った全仏オープンが準優勝に終わって精神的にはやや下降気味。

 昨年の全米オープン優勝のチリッチは果敢にネットに出て、ローボレー、ハーフボレーでポイントを奪った。今年の目標にウィンブルドンを挙げ、コーチのゴラン・イワニセビッチとともに十分な対策を積んできた成果を見せたが、この日のジョコビッチも難攻不落だった。ブレークポイントを1度も与えず、僅差ではあったがストレートで勝負がついた。

 ナンバー1コートでは、フェデラーが初めて8強入りしたベテランのジル・シモン(フランス)を下した。芝に入ってからのフェデラーはサーブが好調で、優勝した前哨戦のゲリー・ウェバー・オープン(ドイツ/ハレ)から今大会を通して116回連続でサービスゲームをキープ。この日の第2セット第10ゲームにブレークされて連続は途切れたが、次の準決勝でも攻撃的テニスがマレーを脅かしそうだ。

芝の得手不得手の差が出てしまった

 3試合がストレート勝負に終わったこの日、唯一もつれたのがナンバー1コートの第2試合。29歳になったガスケは、3回戦でグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)、4回戦ではニック・キルギオス(オーストラリア)という有望な若手を退けてきた。一方のワウリンカは全仏チャンピオンになったばかり。

 ともに片手打ちバックハンドという珍しい対決はフルセット勝負に。ガスケが5−3からマッチポイントを握ったものの、ワウリンカがそこを突破。しかし、プレッシャーが高まると、芝の得手不得手の差が出て、ワウリンカは攻めきれず、ガスケが11−9でジョコビッチへの挑戦権をつかんだ。

(文:武田薫)

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