楽天・松井裕樹を支える2つの魔球 チェンジアップ&スライダーを本人解説
開幕から楽天の守護神として君臨している松井 【写真=BBM】
理想は金子千尋のチェンジアップ
チェンジアップとスライダー、自身の持ち球について松井本人が解説してくれた 【写真=BBM】
金子さんと比べたら僕のは完成度的にはまだまだですけど、今シーズンはチェンジアップでも三振が取れるようになって、ピッチングにおいてはすごく重要なボールになっています。ゲームの中で投げる割合も多くなっていますし、勝負どころでストレートやスライダーだけでなく、「チェンジアップもあるぞ」と思わせられますから。
チェンジアップは人さし指と薬指でボールを握り、中指は添える程度に 【写真=BBM】
あとはリリースの際に「ボールを抜こう」と思わないことです。特殊な握りなので、その意識ばかりが働いてしまいますが、とにかくスッポ抜けてもいいのでストレートと同じように投げる練習を繰り返してください。また、手首を使わず、手のひらを下に向けたままボールを離すのもコツの1つです。
握りのポイントとして松井が挙げるのは、親指を添える程度にすること。“ロック”し過ぎると良いチェンジアップにはならない 【写真=BBM】
当然のように僕もすぐに投げられるようになったわけではないですし、こういった試行錯誤を繰り返して、今の握りや投げ方にたどり着きました。皆さんも根気強くチャレンジしながら、自分に一番合った握りやリリースポイントを見つけてください。
現在のチェンジアップの改善点を挙げるなら、左バッターに投げるときですかね。右(バッター)にはある程度狙いどおりに攻められているのですが、左(バッター)にはまだ大ざっぱに投げてしまっている感があります。そういった精度をさらに高めていければ、スライダーとの相乗効果でもっと有効なボールになってくれると思っています。
(次ページは魔球スライダーの秘密)