エクトー◎、6連勝馬の実力発揮に期待=奥野庸介のプリンスオブウェールズS展望

JRA-VAN

スピルバーグが日本馬として初参戦

天皇賞・秋を制したスピルバーグが英国G1プリンスオブウェールズSに初参戦 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】

 欧州中距離王者を決めるG1プリンスオブウェールズSは、この先に控えるキングジョージや凱旋門賞を視野に入れた馬たちが集結する、この開催の呼び物レースである。

 今年は天皇賞・秋を制したスピルバーグが日本馬として初めて参戦する。30年以上も昔、この地で修行に明け暮れ、アマチュア騎手としても活躍した藤沢和雄調教師にとってロイヤルアスコットは特別な場所。日本の軽い馬場に慣れた馬が、すぐに結果を出せるほど甘い場所でないことは承知しているが、ディープインパクト産駒にしては珍しい晩成タイプとC.スミヨン騎手のアシスト、それに藤沢師の思いをつなげて、レースを見守りたい。

上昇が見込めるザグレイギャッツビー

昨年のG1仏ダービー馬のザグレイギャッツビーにも期待が懸かる 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】

 現地では「未完の大器」フリーイーグルに人気が集中している。2歳8月のデビュー戦を圧勝して英ダービーの本命に挙げられたほどの大物だが、その後は順調さを欠いて、キャリアはわずか4戦(2勝)。素質開花すれば、ものが違うのだろうが、予定されたレースを風邪で使えなかったことなどもあって、ここは様子見が必要か。

 本命にはフランスのエクトーを推す。2番人気に推された凱旋門賞(17着)は待機策が裏目に出たが、それまで4つの重賞を含み、6連勝した実力馬。秋に向けて再出発の舞台となるはずだ。

 昨年のG1仏ダービー馬でG1愛チャンピオンSでは英ダービー馬オーストラリアを2着に退けたザグレイギャッツビーは今年3戦目。ドバイターフ2着、タタソールズゴールドCは4着も着差は2馬身差。使われた分だけ上昇が見込める。

中長距離戦線を占うレースに

穴馬・ウエスタンヒム鞍上はデットーリ 【Getty Images】

 穴は英ダービーに勝って、気分を良くしているL.デットーリ騎手のウエスタンヒム。実績では一歩引くが、このレースに3勝している鞍上で穴馬の資格がある。

 ドバイWC2着から転戦の米国2冠馬カリフォルニアクロームや豪州でG1・3勝の実績を持つクライテリオンが主力勢をどこまで脅かすかも含め、これからの中長距離戦線を占う意味でも注目しておきたい。

◎エクトー
〇ザグレイギャッツビー
▲フリーイーグル
☆スピルバーグ
△ウエスタンヒム
△クライテリオン
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