ドゥラメンテ二冠、父を超えたダービー 涙のミルコ「凱旋門賞チャンスある!」

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父子2代ダービー制覇

ミルコやった! ドゥラメンテが日本ダービーを制し二冠達成 【中原義史】

 3歳チャンピオンを決める競馬の祭典、第82回GI日本ダービーが31日、東京競馬場2400メートル芝を舞台に争われ、ミルコ・デムーロ騎乗の1番人気ドゥラメンテ(牡3=美浦・堀厩舎、父キングカメハメハ)が優勝。中団から力強く伸び、2012年に生産されたサラブレッド6897頭(持ち込み馬、輸入された外国産馬を含む)の頂点に立った。良馬場の勝ちタイム2分23秒2はダービーレコード。

 勝ったドゥラメンテは今回の勝利でJRA通算6戦4勝。重賞はGI皐月賞に続く2勝目となり、11年オルフェーヴル以来、史上23頭目となる皐月賞&ダービー二冠を達成。さらに、04年ダービー馬である父キングカメハメハに続く父子2代でのダービー制覇となった。

 また、騎乗したミルコ・デムーロは03年ネオユニヴァース以来のダービー2勝目。同馬を管理する堀宣行調教師はうれしいダービー初勝利となった。

 一方、1馬身3/4差の2着には、岩田康誠騎乗の5番人気サトノラーゼン(牡3=栗東・池江厩舎)、さらにハナ差の3着にはクリストフ・ルメール騎乗の3番人気サトノクラウン(牡3=美浦・堀厩舎)が入線。皐月賞2着からの逆連を狙った福永祐一騎乗の2番人気リアルスティール(牡3=栗東・矢作厩舎)は4着に敗れた。

「JRAの騎手になって良かった」

2度目のダービー制覇、ミルコ「日本の騎手になって良かった」 【中原義史】

 検量室前に戻ってきたミルコの顔は、涙でくしゃくしゃだった。

「うれしいね、ホントにうれしい。2回目のダービーなんて夢みたいです。JRAの騎手になって本当に良かった」

 ネオユニヴァースで外国人騎手として初めてダービーを制した12年前と、今日とでは何もかもが違う。それはミルコ自身が一番意識していた。

「ネオのときは“ガイジン”騎手でした。でも、今回はJRAの騎手。今年試験に受かって本当に良かった。日本の騎手になったという実感がよりわきました」

 ますます上達した日本語で感謝の気持ちと喜びをストレートに語ったミルコ。イタリア人でありながら誰よりも日本競馬を愛する男だからこそ、この日本ダービーというレースの重みを知り、その分、大きなプレッシャーもあった。

「ダービーはとても大事なレース。1番人気だったからすごいプレッシャーでしたね。ドゥラメンテが強いのは分かっているけど、初めての2400メートル、4つのコーナーも初めて。不安なところもありました」

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