川淵「これから各チーム階層分けをする」 第4回タスクフォース会議 報告記者会見
バイス「(制裁解除は)今後1カ月半の活動次第」
各企業は新リーグに好感触だという電通からの報告を受け「日本のバスケ、ひいてはスポーツにとって大変重要なこと」と喜びを表したバイス・コーチェアマン 【スポーツナビ】
例えば(Jリーグ発足前の)鹿島アントラーズや清水エスパルスは、チームとしては弱小であっても、周りがバックアップする、将来大きく伸びるということで選んだわけです。地域性を考えて、最後の選択のところで、ただ単に今の成績の順番で選ぶような、そういう愚かなことはしません。これからのヒアリングを通じてチームの望む姿、あるべき姿、理念も含めて、慎重に選考を行っていきたいと思います。
バイス タスクフォースの活動は順調に進んでいる。私としては肯定的な印象を受けている。すでに46チームが入会申し込みをしているのは喜ばしいことだ。全チームが参入する意思はあると表明しているわけだから、われわれは新リーグを推進する義務を負っているという気持ちで進めていきたい。
全体像をパズルに例えると、われわれはかなり良いところまで完成させているのではないか。境田弁護士のおかげでガバナンス関係の定款・規則はほぼ固まった。更に新しいピースをパズルに加えることができた。
それを受けて6月19日・20日にFIBAのセントラルボードがジュネーブで行われるが、川淵チェアマンをわれわれは招待しており、日本の状況を報告してもらいたいと思っている。この報告がポジティブなものであれば、セントラルボードとしても制裁処分の解除は十分にあり得る。それは今後1カ月半の活動次第だ。しかし6月に制裁の解除が行われたからといって、全ての作業が終わったわけではない。それ以降もタスクフォースとFIBAは日本協会のサポートを続けていきたいと考えている。
最後に一言、タスクフォースについて触れたい。タスクフォースに参加しているのは、皆さんも十分にご存じのように、全員が日本のスポーツに対して造詣の深い方々だ。今日のタスクフォースでは女子バスケの強化、男子バスケの発展をどう進めていけばいいかといった具体的な話もあり、大変それは喜ばしかった。体協(日本体育協会)、JOC(日本オリンピック委員会)、文科省(文部科学省)からもご提案をいただいている。また今日の最後に電通からマーケディングに関する報告があった。私が大変喜ばしく感じたのは、電通が話をした各企業は大変に好感触であったということだ。ネガティブな声は上がっていなかったということで、これは日本のバスケ、ひいてはスポーツにとって大変重要なことだと思う。
残念ながら私の日本語はまだ上達していない(笑)。プレスの皆さんは、これまで大変に公平な記事を書いてくださったようだが、残念ながら私の日本語が上達していないので、翻訳された文章を読むということでしかどういう記事を書いたか知り得ない。しかし皆さんがこのようにわれわれの活動を記事にしてくれることは、日本のバスケ、日本のスポーツにとって大変重要なことだ。まして日本は20年に東京五輪を控えている。そのときにわれわれ全員が満足した表情で試合を見ることができ、いつぞやバスケのタスクフォースで、どこかのホテルに詰めていたなという思い出話になればいいと思う。私はタスクフォースが終わったらすぐ帰国する身なので、悪口を書かれても痛くも痒くもない。しかし皆さんがタスクフォースについて公平に書いていただいているということで、感謝を申し上げたい。今後も公平な記事を書いてくださることを期待している。
バイス「最高の人材を会長に欲しかった」
――代表チームの強化について物理的に日程を確保すると説明していたが、これまでとどう違うのか?
川淵 強化の日程を十分に把握しているわけではありません。しかし、長いリーグの間で代表チームを招集して練習するということがあまりないと聞いている。全体の時間からすると空白の時間があまりに多過ぎるから、1週間のうち何日を割くかは別にして、年間を通じてサッカーのインターナショナルマッチデー(編注:国際サッカー連盟が定めた試合日)ではないけれど、そういった日を事前に決めておいて、代表強化の練習回数を多くし、国際試合をできるようにする。「チームの都合で参加できない」という拒否を一切できないという強い縛りを持って、バスケットボール協会が選手を養成していくということですよね。代表強化、合宿に参加するのは“マスト”でなければならない。それに関してはチーム関係者、協会関係者、協会の強化関係者と十分に話し合いを持って、お互い理解した中でそれを実施していくことを考えています。
――理事の候補者の名前が発表されたが、どのような形で人選をしたのか? それぞれに期待するところは?
川淵 FIBAから、できるだけバスケットボールに今まで関係していた人を除いて理事を考えてほしいということが前段にあった。今度の任期は1年ですが、1年間ここで討議が頻繁に行われて方向性がどんどん決まっていくというよりは、タスクフォースである程度のことが決まっちゃう。それがきちんと守られているかどうかということで、いろいろな経験、実績、男女の関係から言って小野清子さん……。山本一郎さんは大河事務総長(候補)が彼は良いと選んだわけです。あと三屋さん。間野さんは早稲田の教授でこういったことに詳しいので、こういったメンバーで1年間スタートして、7人目と8人目は検討中となっているけれど、ここに従来バスケットボール協会に関係して、FIBAがこの人なら良かろうという元理事であるか、バスケットボール協会に何らかの形に参加していた人をこれから探して選んでいこうと思っております。
――JBAの会長に川淵さんをという要請をFIBAからしたと聞いているが、適任者を探していた川淵さん本人に要請した理由、状況は?
バイス 答えは簡単だ。日本の会長に、最高の人材が欲しかったからだ。