【IGF】石井慧が1年ぶり完勝!引退は明言せず=ミノワマンは初戦敗退…藤田は全日に言及

スポーツナビ

アームロックで一本勝ち

石井慧がロズボロウにアームロックで一本勝ち。1年ぶりの勝利を収めた 【前島康人】

 IGF「INOKI GENOME FIGHT3」が11日、東京・両国国技館で行われ、6806人の観客を集めた。引退を示唆していた石井慧が第5試合に登場し、ニック・ロズボロウに1R4分22秒、アームロックで一本勝ち。進退については、「明日以降、お世話になっている事務所と話し合って決めたい」と結論は避けた。

 8日、成田空港で「勝っても負けても、この試合が最後になる」と宣言して以降、9日の公開会見では「何も言えねぇ」、10日の前日計量では無言をつらぬくなど、この話題については口を閉ざしてきた石井。この日のロズボロウ戦では父・義彦さんをセコンドにつけて臨んだ。

「筋を通さないといけない」

試合後は引退について報道陣から質問が飛ぶも、「事務所と話し合う」と引退を明言しなかった 【前島康人】

 181センチ、105キロの石井が、196センチ、115キロのロズボロウに試合開始早々組み付いてテイクダウン。肩固めは逃げられたものの、しつこくグラウンドの展開に持ち込み、最後はアームロックで一本勝ち。父・義彦さんと抱き合って昨年4月以来3戦ぶりの勝利を喜んだ。

 控え室では喜びすぎて枯れたという声で、「1年前から勝ってなくてプレッシャーもあった。自分の長所を生かして相手を完封する試合ができた」と満足げな表情を浮かべた。今後について聞かれると、「筋を通さないといけない」と所属する事務所と話し合うと語り、「1年間勝ってなくて馬の投資も気分良く出来なかった。明日はしっかりと馬に投資します」と話題を変えて引退を明言することはなかった。

小川&澤田の柔道コンビは仲間割れ

小川と仲間割れした澤田をカシンが丸め込んで3カウントを奪った 【前島康人】

 第4試合ではGENOMEルールで小川直也、澤田敦士の柔道コンビと藤田和之、ケンドー・カシンのアマレスコンビのタッグマッチが行われた。

 最初は藤田と小川のセットアップ。小川はヘッドロックをされながらも引っこ抜きジャーマン、払い腰を浴びせる。ここで澤田が強引にタッチを要求し、リングイン。しかし、藤田に払い腰からのサッカーボールキックも、スパインバスターで形勢逆転。その後、藤田にはショルダーアタック4連発、カシンにはお客の闘魂マフラーを使っての絞首刑、藤田とカシンの合体レッグロック、股裂きなどローンバトルを強いられる。

 中盤に澤田はカシンにヘッドバッド、グーパンチと逆水平の連打で反撃。さらにSTOで畳み込もうとするも、カシンに踏ん張られる。ここで業を煮やした小川が澤田ごとまとめてSTO。さらにリングインしてきた藤田にもSTO。そしてダウンしている澤田を起こして張り手で渇を入れる。これに怒った澤田が小川をエルボーで場外に追いやる。しかし、息を吹き返したカシンに飛びつき腕十字、さらに首固めに丸め込まれ3カウントを奪われた。

 試合後、昨年4月にカシンのセコンドで来場した全日本プロレスについて聞かれた藤田は、「俺は知らない。ただIGFのリングに踏み込むなら選択肢はないよ。来るなら覚悟したほうがいい」と対抗戦も辞さない様子。IGFサイモン・ケリー・猪木取締役も大会後、「今日はチャンピオンカーニバルの空き日だったし、会場に来てくれても良かった。ケンカ売るならいつでもいいですよ」とウェルカムな姿勢を示した。

日本人唯一のミノワマンは初戦敗退

日本人でただ1人トーナメントに参戦したミノワマンだが、身長で10センチ高く、体重で20キロ重いトンプソンに判定負け 【前島康人】

 世界中から8人の強豪選手が集結した「IGF WORLD GPトーナメント2015」が開幕。唯一の日本代表として入っていたミノワマンはオリィ・トンプソンに判定0−3で負けを喫し、初戦で姿を消した。

 身長で10センチ、体重で20キロ大きいトンプソンに打撃からのテイクダウンを狙ったミノワマンは右フックを当てて会場を沸かすシーンもあったが、逆にテイクダンを奪われる。グラウンドで下の状態から関節を狙うも、展開を打開できず。判定負けを喫し、「日本代表だったのに悔しい」と言葉を詰まらせた。

 またほかの1回戦では176センチ、146キロながら二段蹴りや後ろ回し蹴りなど器用な動きを見せたクリス・バーネットがミドルからの後ろ回し蹴りというコンビネーションでオリィ・トンプソンに2R・TKO勝ち。また、ヨセフ・アリ・ムハマド、フェルナンド・ロドリゲス・Jrもともに強烈な打撃で1RKO勝利を挙げた。

 準決勝はIGF「INOKI GENOME FIGHT4」(8月29日、東京・両国国技館)で行われる。

猪木はパラオからビデオメッセージ

 なお、IGF恒例の猪木劇場は、現在アントニオ猪木がパラオにいるということで会場には来れずビデオメッセージ。戦後70周年で天皇皇后両陛下がパラオのぺリュー島を訪問していることで、パラオの観光大使も務める猪木にも招待状が届いたとのこと。猪木はパラオの海につかりながら、イノキアイランドのPRをしつつ、観光マナーの悪さにも言及。最後はいつも通り「ビデオで元気を発信します。1、2、3、ダー!!」と腕を突き上げた。なお、猪木の代わりにイベントの最後は石井が「1、2、3、ダー」で締めた。

<次ページに結果&戦評>

1/2ページ

著者プロフィール

スポーツナビ編集部による執筆・編集・構成の記事。コラムやインタビューなどの深い読み物や、“今知りたい”スポーツの最新情報をお届けします。

新着記事

スポーツナビからのお知らせ

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント