食で深まる東京的スポーツライフ 東京生活向上指南 Vol.08

TOKYOWISE

自然でのアクティビティとこだわりの食

【写真提供:TOKYOWISE】

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 小田急線といえば、東京の街と海や山の自然とをつなぐ電車。1時間と少しで僕たちを湘南や小田原の海、箱根の山へと連れて行ってくれる(新宿駅、小田急線のプラットフォームに立つと、そんな気分の高まりとロマンを感じるのは僕だけだろうか)。

「BLUE TAMAGAWA」は小田急電鉄による、新しいアウトドアフィットネスクラブ。ヨガスタジオ、ボルダリング、ランニングステーションとカフェラウンジが一体となった施設だが、なによりの特徴は、多摩川の河川敷や多摩丘陵といった近隣の自然のフィールドでのパークヨガやトレイルランニングなどを楽しめること。つまり、「BLUE TAMAGAWA」のハコ自体は、その周囲の自然を楽しむベースとして機能しているわけだ。

 このような自然一体型のスポーツ施設の開設は、次々と続いている。

 この春、3月には多摩川の上流の昭島に「PLAY クライミング&ヨガスタジオ」がオープン。“アウトドアを日常に”をコンセプトに、クライミング、ヨガ、ランニングやトレッキングを自然の中で楽しめる施設となっている。体を動かしたあとは、オーガニックカフェでチャージ&リカバリーできる。

 同じく3月、隅田川と豊かな緑の旧安田庭園に接する好立地には、「両国テラス」がオープンした。隅田川沿いでの開放的なランと、スポーツ栄養学に基づくバランス健康食を提供する「鹿屋アスリート食堂」での食事を楽しめる、“食と健康の複合施設”だ。

 自然でのアクティビティとこだわりの食を提供してくれる、このような新しい形のスポーツ施設。たとえば「BLUE TAMAGAWA」に行けば、こんな過ごしかたができる。

【写真提供:TOKYOWISE】

 ロッカールームで着替えたら、外のウッドデッキでストレッチ。多摩川の河川敷に出て、ランニングスタート。世田谷通りで多摩川を渡ると多摩丘陵が見えてくる。その一角、向ケ丘遊園、生田緑地公園方面へと向かう。

 生田緑地では木々の緑や湧水を楽しみながらパークラン。アップダウンのある周回コースを好きなだけ楽しんだら、再び多摩川へ。二子玉川方面へと川崎側の川沿いを下り、帰りは246で多摩川を渡って世田谷側の川沿いを上る。20数キロの間に、ちょっとしたトレイルと川沿いの開放感あるロードを楽しめるいいコースだ。

 ベースに戻ったらシャワーでさっぱり。その後はオーガニックなドリンクや食事が待っている。お勧めは、なんといっても薬膳カレーだ。11種類のスパイスを使い、天然の柿、ビワ、桑、明日葉、スギナの葉を加えて煮込んだルーに、有機野菜と鶏肉が加えられた、まさにオーガニックなカレー。とても美味しい。セットの薬草茶、酢大豆、リンゴジャムとヨーグルトのデザートも、走った後の体に沁み入ってくる。

【写真提供:TOKYOWISE】

 ランやヨガを続けていると、味覚や臭覚が鋭くなっていく。自然で新鮮で、不純物が少ないものを体が欲するようになる。

 そんなニーズに応えてくれる新しいスポーツ施設でのアクティビティと食は、東京スポーツライフのスタンダードになっていくだろう。

(Text: yasutake iijima)

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著者プロフィール

『TOKYOWISE』(トウキョウワイズ)は、東京という世界でも類を見ない混沌と静謐の街で、本当に必要とされている事象とは何かを探って見つけ出すウェヴマガジンです。取材・編集という手法を最大限に生かしつつ、真にインディペンデントでオリジナルなコンテンツで構成。経験豊富な編集者たちが縦横無尽に記事を制作していきます。

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