ハリルホジッチ「向上して勝利する」 国際親善試合 ウズベキスタン戦前日会見

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ウズベキスタン戦の前日会見に臨んだハリルホジッチ監督。大幅なメンバー変更を示唆した 【スポーツナビ】

 サッカー日本代表は31日、東京スタジアムでウズベキスタン代表との国際親善試合に臨む。試合を翌日に控えた30日、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が前日会見に臨んだ。

 ハリルホジッチ監督は明日に向けて、「おそらく1試合目とまったく違うものになる」と先発メンバーを大幅に入れ替えることを示唆。「できるだけ多くの選手にプレーする機会を与えたい」とも語っており、チュニジア戦で出場機会のなかった選手を起用する意向をうかがわせた。

 日本は前回ウズベキスタンと2012年2月29日のワールドカップ・アジア3次予選で対戦し、その際はホームで0−1と敗れている。ハリルホジッチ監督は「内容に満足するだけでなく、向上して勝利する道を進んでいきたい」と意気込みを語っている。

ほとんどの選手を使おうと思っている

 ミナサン、コンニチハ(日本語で)。日本語はもう少し話せるようになりたいが、簡単ではない。

 2試合目の準備をしている。1試合目は本当に満足している。選手には2試合目も勝利して、勝利のダイナミズムを続けるように求めている。昨日は、疲労回復を考えながらトレーニングしたが、今日のミーティングでは、われわれがどうすべきかの話をした。明日のメンバーは、おそらく1試合目とまったく違うものになる。リスクはあるかもしれないが、この合宿に来てくれたほとんどの選手を使おうと思っている。この合宿に参加している、すべての選手の知識を増やしたい。今朝(チュニジア戦を)分析したが、ディフェンスもオフェンスも、以前の代表より向上したことが見て取れた。

 もちろん3〜4日ですぐに向上することは、サッカーの世界ではあり得ないので、さらに年月を重ねてトレーニングをすることが必要だ。それでも、私が要求することに、すぐに応えてくれたことを評価したい。われわれは、道を見せることができた。それにより、さらに上のレベルに行けると思う。また、選手たちがさらに私の要求に応えてくれることを期待しているし、それは可能だと思う。そのために、できるだけ多くの選手にプレーする機会を与えたい。特に強調したいのは選手たちの行動だ。グラウンドでも、グラウンド外でも、非常に良い雰囲気を作ってくれた。これについても良い仕事をしてくれた。ホテルでも、選手と多くのディスカッションを行った。今回の合宿が良い結果となることを願っているし、日本がさらに前進できるように期待している。

 ウズベキスタンについては、前回のホームゲームで彼らは日本を倒している。もう一度彼らに挑戦して、勝利したいと思う。内容に満足するだけでなく、向上して勝利する道を進んでいきたいと思う。

──セットプレーについてあまり練習できていないと思うが、練習を重ねたほうがいいと思うか、それともミーティングで頭に入れておけばいいという考えなのか?

 FKに関してはトレーニングする必要がある。今のところ映像を使って、直接FKや間接FKにおいて、ポジションごとにどういったタイミングで何をすべきかの説明を行っている。次の合宿ではもっとトレーニングしていきたい。まだ私がここに来て日が浅いし、すべてをやりきる時間はない。おそらく次回の合宿では、もう少し人数を絞って、より正確な選手の情報を持った上で、もっともっとトレーニングしたい。何を向上しなければならないかについて焦点を当てていく。

 ここ数年のFKに関する統計をとったが、FKでの得点がほとんどない。ただし失点もほとんどなかった。現代フットボールでは得点の33%がFKによるものとされている。そこで存在感を見せる必要があるし、そこに向上するチャンスはある。おそらく攻撃面では、しっかりとFKを蹴れる選手はいると思うし、そのクオリティーがあれば試合にも勝てると思うし、より効果的になると思う。

前に向かいながらの守備を意識させたい

「前に向かいながらの守備を意識させたい」と具体的な指示内容を語ったハリルホジッチ監督 【スポーツナビ】

──前回のチュニジア戦では、上背のある相手に速いパスであったりグラウンダーのパスであったりという具体的な指示を出していたと思う。明日のウズベキスタン戦ではどのような指示を出すか?

 アグレッシブにボールを奪うところ、ゾーンプレスも必要なところで正確に実行させたい。そして前回よりもよりリスクを冒して、ブロックを前に上げたい。彼らには前に向かいながらの守備を意識させたい。チュニジア戦ではある程度できていたが、このやり方を時間をかけて組織的なトレーニングを続けていくことで向上させたい。

 オフェンス面に関してだが、統計によればおそらく550くらいのパスをしてきたが、そのうち39%がワンタッチ(パス)で成功している。(選手には)正確で速いパスを要求している。特に奪った瞬間、できるだけ一番最初のゾーンから出ること、できれば一番ボールを受けやすい選手につなぐことを要求している。そしてペナルティーエリアではもっとアグレッシブに。ペナルティーエリアの前でこちらがFKをもらう場面が少なかったと思う。良い位置でのFKをもらって、直接狙えるようにしていきたい。クロスについても、サイドの奥のゾーンだけでなく、アーリークロスを入れることも要求している。それから、25メートルから30メートルの付近からミドルを狙うこともトレーニングすることで向上を目指したい。

──次の合宿では人数が絞られるということだが、監督が考える「生き残る選手」とはどういうものか?

 まずは日本国内で良い選手を探していきたい。もちろん海外でプレーしている選手も対象だが、まずは良い選手を選びながら絞っていきたい。おそらくGKは4人選ぶ。フィールドプレーヤーは21人から22人だ。ただ日本国内の選手を十分に把握しているわけではない。さらにいえば、海外でプレーする選手に関しても、話しながらプレーを見ておきたい。そして日本では、国内リーグをできるだけ多くを見ることにしたい。ここには呼んでいないが、2〜3人の興味深い選手を発見していて、彼らについても直接見ておきたい。いずれにせよ、より良い選手を選ぶということだ。そして日本代表(への扉)は全員に開かれている。国内、海外に関わらず、すべての日本の選手にそのための準備をしておいてほしい。
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