ハリルホジッチ「心の底から勝利を願う」=国際親善試合 チュニジア戦前日会見

スポーツナビ

初陣となるチュニジア戦の前日会見に臨んだハリルホジッチ監督 【スポーツナビ】

 サッカー日本代表は27日、大分スポーツ公園総合競技場でチュニジア代表との国際親善試合に臨む。試合を翌日に控えた26日、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が前日会見に臨んだ。

 4日間の合宿を振り返ったハリルホジッチ監督は「このトレーニングによって、2つのことを向上させたと思っている。選手は規律を持って、丁寧にトレーニングしていたし、とてもいい雰囲気を作ってくれた」と満足感を示している。

 明日の試合に向けては「多くの選手に出番を与えたい」と語り、新戦力の起用を示唆。チュニジアは日本よりもFIFAランキング上では上位だが、「心の底から勝利を願っている」と初勝利への意欲を見せた。

新しい選手をプレーさせる

(明日の試合は)本当に楽しみだ。われわれのチームが、どんなプレーをするか期待している。4日間にかけて、いい仕事をたくさんしてきたし、たくさんの話もしてきた。ほとんどは私のほうがずっとしゃべり続けていたので、今日はあまり話したくないが。組織としても、個人に対しても話をしてきた。選手の行動は素晴らしいもので、よく話を聞いてくれた。昨日もおとといも、選手とたくさんの戦術トレーニングをしてきた。このトレーニングによって、2つのことを向上させたと思っている。選手は規律を持って、丁寧にトレーニングしていたし、とてもいい雰囲気を作ってくれた。

 明日はおそらく新しい選手をプレーさせることになると思う。これまでプレー機会のなかった多くの選手に出番を与えたい。この2試合で、できるだけ多くの選手をプレーさせたい。何人かはけがしているが、一緒にトレーニングしてきた。1人の選手(乾貴士)は腹の調子が悪いということで、今日は部屋に残っているが良くなっている。

 そしてこの場を借りて、一緒に仕事をしてくれた人たちにお礼を言いたい。特に丁寧にやってくれた選手には感謝している。彼らはたくさんのトレーニングをする中で、素晴らしい振る舞いをしてくれた。明日はチュニジアという素晴らしいチームと試合をする。FIFAランキングは(2015年3月12日発表時点で)25位、われわれより高いところにいる(編注:日本は53位)。それでも私は、心の底から勝利を願っている。そして明日、われわれのチームがどのようなプレーするか、本当に楽しみにしている。いろんな変化を起こしたが、良い試合になると思う。

──ここまでの合宿の手応えは? また明日はどんなフォーメーションで臨もうと考えているか?

 このチームはまだ試合をしていない状態だ。2日間のトレーニングは、意欲的な素晴らしいものだった。明日の試合は日本代表にとって素晴らしいテストになる。相手はかなりフィジカルが強い。出場するであろう9人は、身長が185センチ以上だ。おそらく空中戦では、われわれを支配するだろう。それでも、われわれのクオリティーをしっかり使って対戦しようと思う。グラウンダーでスピードのあるパスを使い、できるだけ相手の背後を狙いたい。そしてディフェンスのプレッシャーは、かなりアグレッシブかつ正確にやっていきたい。われわれのゴールから30メートルくらいのエリアでは、無駄なファウルをしない。チュニジアはFKでは、高い身長を使ってかなり良い攻撃するので、(無駄なファウルをすれば)われわれのゴール前は危険な状況になる。

 システムについてだが、その説明するには皆さんに1〜2時間残ってもらう必要がある(笑)。ボールを持ったら全員で攻撃し、ボールを失ったら全員で守備をする。今日の夜のミーティングで、彼らに攻撃も守備も詳細な役割を伝えるつもりだ。

ロシアへの準備は始まっている

4日間の合宿で、ハリルホジッチ監督は選手と積極的なコミュニケーションを取り、いくつかのメッセージを伝えたという 【スポーツナビ】

──合宿中、選手に最も要求した改善点は何か? それと今晩ミーティングをするということだが、スタメンは選手にいつ伝えるのか?

 この3〜4日、ずっと選手と過ごしながらミーティングを重ねてきたし、われわれがどんなプレーをすべきかという分析に基づいていろんなビデオを見せてきた。いくつかの点で向上させないといけない。攻撃面に関してもかなり説明した。それから球際のところで、もっと激しく、勇気を持って行くように要求している。そしてわれわれの一番の目的はワールドカップ(W杯)に出場するということも伝えた。まだまだ数年後の話だが、(今から)考えないといけない。昨日の夜、合流した海外組と話をした。その後、国内組のグループともミーティングをして、正確なメッセージをいくつか伝えた。国内組、海外組、どうプレーするべきかを含めてだ。そのディスカッションを、彼らはきちんと受け取ってくれたと思っている。明日の試合のスタメンについては、今晩に言うかもしれない。何人か新しく入ってきたメンバーもいるので、そういった選手を勇気付けたり、怖がらないようにと伝えるつもりだ。この次、これほど多くの選手を招集するかは分からないが、今回のチャンスはものにしてほしいと選手には伝えた。

──初陣で最も求めるものは何か?

 たくさんのことを選手に話してきたが、このチームには攻撃面でも守備面でも強くなってほしい。映像についても多くの分析をして、「この部分を向上させる必要がある」ということで選手たちに見せた。メンタル面では、もっと勇気を持って、もっとアグレッシブに、ということを伝えた。現代フットボールでは、球際で強くいかないと試合には勝てない。これから選手には、各クラブに帰ってからのための個人的なトレーニングを課そうと思っている。ただしこのチームに対して、私は楽観的に考えている。これまでトレーニングしてきて、とても満足している。これから時間をかけて、我慢しながらやってきたい。そうすれば、さらに高いレベルに成長できる。彼らには(それぞれの)役割を要求している。最初は冒険だが、それがロシアに続くことを期待している。何度も言っているが、ロシアにはツーリストとしていくつもりはない。何としてもW杯には絶対に行きたい。数年後の話だが、ロシアへの準備は始まっている。
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