ラン×ヨガでパフォーマンス向上 バランスのよい身体づくりとは?
【Photo:Shinsuke Kamioka】
心身をリラックスさせるレッスンから、アスリート向けの身体にしっかりと意識を向けたレッスンなどを主催し、バラエティに富んだクラスに定評がある。そんな伊藤さん指導のもと、NOHARA併設のスタジオでは、定期的にヨガトレーニングが行われていた。
なぜヨガがマラソントレーニングに効果的なのか?
そもそもヨガとは、正しい姿勢や深い呼吸を重視しながら、心と身体を最も安定した状態に近づけるもの。ただ単に筋肉を強くするのではなく、様々なポーズをとることで、眠っていた心と身体の機能を活性化させ、柔軟性や安定性を身につけ、集中力を高めることができる。
フルマラソンのような長いレースにおいて、ポテンシャルを十分に引き出し、楽で力強い走りを実現できるようになるために、ヨガはとても効果的だという。
マラソンに効くヨガトレーニングのポイント
【Photo:Shinsuke Kamioka】
腸腰筋は、お腹や腰の奥のあたりにある筋肉で、身体の上半身から下半身につながるインナーマッスル。良い姿勢を形づくる上で欠かせないもので、脚を上げる時に使われる筋肉です。普段からよく歩いているという人でも、ただ歩いているだけでは、年齢とともに衰えてくるものなので、ここにまず意識を向けることが大切です。
普段あまり使われていない腸腰筋に意識を向け引き伸ばし、重心を上に引き上げます。身体に伸びて縮むの動きを覚えさせると、走るときに重要な腿上げの動作も、伸ばされた筋肉が反射的に縮むという筋肉の収縮運動によって、しなやかな身体のうごきを作り出してくれます。
また、股関節の動きも滑らかになり、詰まっている関節をなめらかにする効果があります。腸腰筋を意識して行うヨガには、骨盤の位置を安定させ、正しい姿勢を保つだけでなく、ウエストサイズや体脂肪の減少や、ヒップアップなど、見た目も美しくなるという女性には嬉しい効果も期待できます。
【Photo:Shinsuke Kamioka】
【Photo:Shinsuke Kamioka】
深い呼吸にあわせて、肩甲骨まわりをほぐしていきます。ほぐしていくことで、肩甲骨周辺の可動域が広がり、背中の筋肉が緩まります。肩甲骨の可動域が狭いと、十分な腕の振りが得られなかったり、肩が内側に入って硬くなると、肺の動きを小さくし呼吸も浅くなってしまいます。安定した走りを続けるためにも、肩甲骨をなめらかにすることは重要です。肩甲骨がほぐれると、血行がよくなり、肩こり解消にも効果がありますよ。
【Photo:Shinsuke Kamioka】
長距離のマラソンレースでは、脚力に頼らず、身体にかかる負担を軽減し、正しいフォームで安定した走りを続けることが重要な鍵となる。心と身体が気持ちよく走り続けられる状態を作り出すために、体幹を鍛え、筋肉をほぐし、精神的にもリラックスできるヨガは、ランニングとの相性が抜群というわけだ。
ランニング×ヨガで、バランスのよい身体づくりとパフォーマンス向上に向けトレーニングを重ねている「Team +me」。
いよいよ間近に迫った横浜マラソン大会。果たしてメンバーは無事完走できるのか!? 次回最終章にて、大会結果レポートをお届けする。
■取材協力
NOHARA BY MIZUNO(原宿)
原宿という好立地にありながら、Run & Fitness Stationのほか、CafeやStudio、Shopも併設している。充実した設備が魅力のスポーツリビングルーム。
http://noharabymizuno.jp
■横浜マラソン2015
横浜市初の市民参加型フルマラソン大会。港町・横浜の景色を堪能するコースとなっており、「赤レンガ倉庫」、「横浜スタジアム」、「中華街」など、横浜が誇る数々の名所や首都高速湾岸線など横浜らしさあふれるコースを25,000人のランナーが走ります。
http://www.yokohamamarathon.jp/2015/
(Text: Mie Koshihara)
(Photo: Shinsuke Kamioka)