ハリルホジッチ「勝利を多く届けたい」=日本代表新監督就任会見

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就任会見に臨んだ日本代表のハリルホジッチ新監督 【スポーツナビ】

 日本サッカー協会は13日、都内で日本代表新監督に就任したヴァイッド・ハリルホジッチ氏の来日記者会見を行った。

 ハリルホジッチ監督は、複数のオファーの中から日本代表監督を選んだ要因として「厳しさ、規律、人を尊敬すること、真面目さなどフットボール界で大事なものを兼ね備えていると思ったから」と説明。日本のサッカーに自身のメンタリティーと似たものを感じたことを挙げている。

 また、ハリルホジッチ監督は「勝利することが大事で、皆さんに勝利という言葉をたくさん届けたい」と結果に対する強いこだわりを見せており、月末に予定されている国際親善試合のチュニジア戦(27日)とウズベキスタン戦(31日)については、「絶対にふたつとも勝利しなければならないと思っている」と話した。

日本は十分なクオリティーを持っている

登壇者:
ヴァイッド・ハリルホジッチ(サッカー日本代表 監督)
大仁邦彌(日本サッカー協会 会長)
霜田正浩(日本サッカー協会 技術委員長)

大仁 こんにちは。本日はお忙しい中、大勢の方々にお集まりいただきありがとうございます。12日の日本サッカー協会理事会で、サムライブルー日本代表の新しい監督としてヴァイッド・ハリルホジッチさんの就任を承認していただきました。本日、先ほどハリルホジッチさんと契約を交わし、正式に日本代表監督への就任が決まりました。ハリルホジッチさんについてはすでに皆さんご存じだと思いますが、これまで選手として、また監督・指導者として素晴らしい経歴を残しています。日本代表は今年の6月からワールドカップ(W杯)アジア予選が始まります。ハリルホジッチ監督としてはあまり時間がない中でのスタートになりますが、日本代表の強化に全力で取り組んでほしいと思います。また先般フランスでお会いしたときに、アンダーカテゴリの現状を話し、ユース育成の協力とサポートを要請しました。監督からも喜んで協力すると言っていただけたので私どもも大変ありがたく思っております。「勇将のもとに弱卒なし」という言葉がありますが、監督には強いリーダーシップで日本代表を強い代表、そして勝てる代表へ導いてほしいと思います。日本全国のファン・サポーターやスポンサーの皆さまをはじめ、関係者の皆さまにはこれからも、ハリルホジッチ監督率いる日本代表に熱い声援をお願いします。

霜田 今日、こうしてハリルホジッチ監督に無事来日していただき、この日を迎えられたことをうれしく思います。技術委員会ではこの1カ月いろいろと準備、交渉し時間を費やしながら新しい監督を模索してきました。今このタイミングで考えうる最高の監督に来ていただいたと思っています。監督のもとこれから強い代表を作っていくべく、まい進していきたいと思っていますので今後ともよろしくお願いします。コーチの2人も一緒に来日しています。アシスタントコーチのジャッキー・ボヌベー、フィジカルコーチのシリル・モワンヌです。また、いろんなスタジアムで会うと思いますので、よろしくお願いします。

ハリルホジッチ コンニチワ。ここに来ることができて本当にうれしく思う。日本ではフットボールが本当に人気があると思っている。この2週間だが、私に日本サッカー協会がコンタクトをしてきた。私にはいろんなコンタクトがあり、ディスカッションをしてきた。大仁会長をはじめ、日本サッカー協会の方からありがたい言葉をいただき、私はここに来ることにした。私は皆さんとこの日本代表で何かを成し遂げようと思っている。そして、ここで戦うことをうれしく思う。大きな責任があることも感じているし、私はそのためにここに来た。日本代表と大きなことを成し遂げようと思っている。そしてもう一度、大仁会長、霜田技術委員長をはじめ、多くの方に私をここに呼んでくれたことについて感謝している。

 いろんなコンタクトがあったというのは日本サッカー協会以外からもオファーがあったということだ。クラブからもオファーがあった。その中で私は日本のサッカー協会を選んだ。なぜかと言うと、私のメンタリティーに似たものを持っていると思ったからだ。私がやってきたことと同じような気持ちで働くことができるし、厳しさ、規律、人を尊敬すること、真面目さなどフットボール界で大事なものを兼ね備えていると思ったからだ。ブラジルW杯のあと、少し日本代表は成績が下がったが、彼らを復活させるのに十分なクオリティーを持っているし、彼らはそれを成し遂げる力がある。現在FIFAランキングでは55位だが、数年前はもっと良い成績だった。私はここに来る前はアルジェリア代表で仕事をしていた。私がアルジェリアに来る前はアルジェリアがFIFAランキング52位だった。そして3年私と仕事をして17位になっている。私は日本代表でも同じことができると確信している。そのために私は来た。

 第一の目標はロシアW杯に出ることだ。そして、W杯に参加するだけではなくさらに上を目指したいと思っている。グループリーグを突破して決勝トーナメントに進出したい。この目的を達成するために必要なクオリティーを日本代表が持っていると思っているからだ。スタッフとチーム、メディカルスタッフもいるし、日本のスタッフも助けてくれる、本当に強いスタッフチームをまずは作ろうと思っている。そして、日本の人たちとたくさんいい仕事がしたい。サポーターとともに戦えると思っているし、日本はフットボールが人気のスポーツだと思っている。ジャーナリストも国民のために戦いたいと思っている。そして皆さんにお願いしたいのは、少し時間をいただきたいということだ。私は初めて代表チームを持ったときに、同じようなシチュエーションで仕事をした。すぐに成功したわけではないが、時間をもらい我慢して辛抱強く見てもらえれば、良い結果を出せると思っている。いろんな質問があると思うが、皆さんとお会いするのははじめてなので、良い関係、プロフェッショナルな関係を築きたいと思っている。お互いリスペクトした関係をつくりたい。もし、うまくいかなければ批判が出るのは当たり前だ。しかし、そんな状況になっても皆さんで戦うことが大事。日本のフットボールを国全体で盛り上げていきたいと思っている。

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