欧州メディアが伝えた日欧野球 オランダも「五輪復帰」に熱視線
強化試合というよりもロビー活動
オランダでは、五輪復帰へのアピールとして報じられた侍ジャパンと欧州代表の試合 【Getty Images】
大会の公式サイトが「欧州代表との強化試合が3月に決定! WBSCプレミア12に向けたチーム強化に期待」と紹介したように、日本の各メディアはグローバル・ベースボールマッチを侍ジャパンの強化試合として報じていた。
しかし、ヨーロッパの視点からすると、この試合は野球を五輪種目に復活させるためのロビー活動である。このイベントはユーロスポーツ2で欧州中に生中継されたが、オランダ人の実況は第1戦で盛んにこう言っていた。
「野球というスポーツの普及にとって、五輪種目に返り咲くのはとても重要。ロンドン、リオ両五輪で野球は開催種目から外れたが、IOC(国際オリンピック委員会)は大会ごとに実施競技の見直しを図っている。日本人は野球が大好きだし、野球のインフラも整っている。もし、2020年東京五輪で野球が開催されなければ、それは妙なことだろう」
五輪復帰に熱視線のオランダ
昨年12月、オランダ代表を率いるベルギー人指揮官スティーブ・ヤンセンはNOS(オランダの公共放送局)に対し、「日本という国は食事をするのも、眠るのも、息を吸うのも野球と共にある。野球は庶民のスポーツ、ナンバーワン。東京五輪で野球が開催されない可能性は低いと、私は見ている。(アンドリュー・)ジョーンズ(前楽天)やバレンティン(東京ヤクルト)は街の中を歩くことができない。どんな試合か関係なく、常にスタジアムは満員だ。他のスポーツが盛んな国を見ても、野球というスポーツは五輪競技にふさわしい」とインタビューで答えている。