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今井正人、代表内定で「一歩前進できた」
世界陸上マラソン代表発表会見コメント
世界陸上のマラソン代表に決まり、笑顔を見せる今井正人(左)と前田彩里
世界陸上のマラソン代表に決まり、笑顔を見せる今井正人(左)と前田彩里【スポーツナビ】

 日本陸上競技連盟(以下、日本陸連)は11日、都内で世界陸上競技選手権(8月22日開幕、中国・北京)のマラソン代表選手を発表し、男子は今井正人(トヨタ自動車九州)、前田和浩(九電工)、藤原正和(Honda)、女子は前田彩里(ダイハツ)、伊藤舞(大塚製薬)、重友梨佐(天満屋)を選出した。


 日本陸連による代表発表後には、男子の今井、女子の前田による記者会見が行われ、ともに初となる世界陸上に向けての決意を語った。


 以下、今井、前田の記者会見でのコメントと、日本陸連の酒井勝充強化副委員長、原田康弘強化委員長による選考理由の説明および一問一答。

今井、夏のマラソンに「苦手意識はない」

今回のマラソン代表選出は「その前の失敗があったからこそ」と語った今井
今回のマラソン代表選出は「その前の失敗があったからこそ」と語った今井【スポーツナビ】

今井 こういう形ですごくうれしい報告を受けまして、今日この場にこれたことを大変うれしく思います。また、この場にやっと来られたなという思いがあります。ただ、やっと来られたというのも、その前の失敗があったからこそだと思いますので、その経験を生かして世界選手権でしっかり戦うことを頭に置いて、あまり変わったことをするのではなく、これまでのしっかりとした調整を続けて、まずはケガをしないことを中心にしっかり調整していきたいと思います。


前田 代表に選ばれたということで、私自身(選考レースだった8日の名古屋ウィメンズが)2回目のマラソンだったので、まだ実感は湧かないんですけれど、代表ということで自覚を持って世界選手権でいい結果を残せるように頑張っていきたいと思っています。


――初の世界選手権へのイメージは? 目標もあれば教えてください。


今井 私自身は(選考対象となった2月22日の東京マラソンが)10回目のマラソンで、世界で戦いたいという思いでずっと練習もしてしましたし、試合も戦ってきましたけれど、まずはその場に立たなくては意味がないと思っていましたので、その場に立てるということはまず一歩、前進できたのかなと思っています。どのように戦っていきたいか、どのように練習をしていきたいかについては、これまでやってきたことを、ここ4年以上、大きな故障なく取り組んでいますので、それを大きな自信に、これから故障をせずにという部分でしっかりやっていきたいと思います。また代表で走るのは特別な部分ではあるんですけれど、陸上を始めたときからの思いとして、世界と戦うことを目標にやってきました。しっかり後半35キロ以降に勝負できるものをこれからもう一段、つくっていかなければなと思っていますので、そこを集中してやっていきたいと思います。


前田 世界陸上のイメージはまだどんなものかは分かっていないんですけれど、この前の(名古屋ウィメンズ)マラソンで後半ちょっと(ペースが)落ちてしまったところや、外国人選手に離されてしまったところなど課題も見つかったので、そこを修正したいです。次の世界陸上では(8位以内に入って)その次のリオ(五輪)を決めるというのが目標としている部分なので、そこを狙ってはいきたいなと思っています。


――夏場のマラソンになるが、暑さへの自信は?


今井 私は初マラソンが(2008年の)北海道マラソンで(夏のマラソンは)2度目になります。暑さに対して自信があるというよりは苦手意識がないというのが一番の持ち味だと思いますので、そこの部分をしっかり出してやっていきたいと思います。また水分調整はこれまでの夏のトレーニングでも試してきましたので、その試して感覚が良い部分を出していければと思います。


前田 マラソンは次が3回目になるのでなんとも言えませんが、夏はあまり苦手意識はないです。でも長い距離となると脱水(症状)になったりすることも考えられるので、これからの世界陸上に向けた合宿の中でいろいろと調整して、対策をしながらやっていきたいと思っています。


――今井選手にお伺いします。(福島県南相馬市出身ということで)今日、3月11日という日に代表内定というよい知らせを受け取った今の気持ち、また差し支えない範囲で(被災した)ご両親の現在の状況を教えてください。


今井 ずっと3月11日というのを意識してきましたし、自分にとってもすごく重要な日だと思っていました。そういう日に発表していただいて代表に内定しましたので、自分にとってすごく使命があるんじゃないかなと思っています。かといってそれで硬くなるわけではなく、皆さんが明るく前向きになれるものを感じ取れるようなマラソンをつくることが大事だと思いますし、今日たまたま震災という日に発表があったということは、4年掛かりましたが大変うれしく思います。本当に福島県民の皆さんもそうですし、東北ですごく苦しい思いをされている方々が多いので、そういう方々に自分が何か背中を押すきっかけになればいいなと思います。両親はまだ避難先に暮らしていますが健康状態はいたって元気でやっています。そういう部分も含めて自分は結果を求めて、またいい知らせができればいいなと思っています。


――前田選手にお伺いします。左手に包帯をされていますが、状態を教えてください(編注:名古屋ウィメンズマラソンの給水で転倒し、左ひざなどをケガしていた)。


前田 先ほど病院に行って診断をしてもらっていて、まだ詳しいことはMRIを撮らないと分からない状態なのですが、骨には異常がなく、ちょっと固定が必要だということで処置をしてもらっているところです。

前田「内定もまだ信じられない」

名古屋ウィメンズからわずか3日でのマラソン代表内定に「まだ実感が湧かない」と明かした前田
名古屋ウィメンズからわずか3日でのマラソン代表内定に「まだ実感が湧かない」と明かした前田【スポーツナビ】

――世界選手権で一番の勝負のポイントと思っている部分と、それに向けてどういう対策をしたいか?


今井 北京のコースのイメージはよく分かりませんが、北京五輪は同じチームで走っていたサムエル(・ワンジル、同マラソン金メダリスト)のイメージがとても強いので、そのイメージをより明確なものにしなければいけないと思っていますし、わりとフラットなコースなのかなという予想は立てていますので、暑い中でのフラットなコースは(ペースの)上げ下げがだいぶ多くなってくるのではと思っています。暑くて、上げ下げが多くて、ペースもある程度速いとなるとサバイバルになると思います。まず自分の中で気持ちで負けないことが第一になると思いますし、私自身、35キロ以降自分で仕掛けて勝負をすることができていませんので、その辺を中心にやっていきたいと思います。


前田 世界陸上や五輪を見ていても、外国人選手のペースが急に上がったり下がったりということがありますし、私も今回30キロまでのペースメーカーが外れて急にペースが上がったときに対応できませんでした。世界と戦うとなると対応する力をつけていかなければいけないと思っているので、その練習をしていきたいと思っています。


――正式に代表内定が発表されたときの心境は?


今井 レースが終わった時点ではタイム的な部分やレース内容も少しは評価していただいたと思うんですけれど、自分の中で30キロ、35キロ以降の走りで納得しなかった部分と、もったいないなと思っていた部分がありました。ただ、代表が近くなったというのは確かだったと思うので、(正式に発表されて)正直なところほっとしていて、同時にすごく引き締まるなというのを現時点でここで感じています。また、こういうふうにメディアの方がたくさん来られている中に居られるというのがどれだけ幸せなことなのかということを実感しています。


前田 私は試合が終わってまだ3日しか経っていないので、名古屋の結果自体もまだ実感が湧いていないというか。そんな中で内定をいただいて、それもまだ信じられないというか……。ここで会見をしていることでさえもまだ実感が湧いていない状況です。


――世界選手権までの練習の予定は?


今井 明日、スタッフとの面談がありますので、そこで明確なものは決まっていきます。その中で、毎年の流れですが九州や北海道での調整が多くなると思います。それ以外の部分については明日の面談で決めようかなと。大会の方はマラソンが終わって3月はゆっくり(疲労を)抜こうと思っていますので、5月中旬くらいのトラックレースを目標に、5000メートルと1万メートルを1本ずつを考えて、これから調整していきたいです。


前田 私は試合が終わってお休みをいただいているところで、まだ何も決まっていません。


(2、3ページ目は、酒井強化副委員長、原田強化委員長による選考理由の説明および一問一答)

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