bjリーグが川淵チェアマンと緊急会談 中野社長「24チームを脱落させない」
JFAハウスでの川淵チェアマンとの会談を終え、記者の質問に答えた中野社長(左)と河内コミッショナー(右) 【スポーツナビ】
日本サッカー協会が入るJFAハウスでの川淵チェアマンとの会談後、都内で記者の取材に応じた河内敏光コミッショナーは、本日の訪問の理由を「チームの人たちが今どういう気持ちでいるのかということをお伝えした」と説明。今月12日のbjリーグ代表者会議で川淵チェアマンの新リーグ概要の私案を聞いたチームの中で、「不安を感じているチームがある」(中野秀光社長)ことを受けて、急きょ川淵チェアマンとの意見交換を行った形だ。
タスクフォースは3月4日に2回目の会合を開き、各チームに新リーグ参入の条件を正式に提示する予定。川淵チェアマンが代表者会議で話した新リーグ構想の“私案”を受け、早くも尻込みしてしまっているチームが「3つある」(中野社長)状況の中、「『みんなが一緒になってスタートできることが一番』と(川淵チェアマンに)言っていただきました」と収穫を口した河内コミッショナー。各チームの最終的な動向は今後議論されるものの、bjリーグ全24チームが、新リーグ参入へ向けたスタートラインへ立つことが保証された結果となった。
以下は、川淵チェアマンとの会談後のbjリーグ会見の要旨。
河内「スタートラインにみんな一緒に立つ」
中野秀光(株式会社日本プロバスケットボールリーグ 代表取締役社長)
河内 タスクフォースの川淵チェアマンもお忙しいので、急きょ今日ということになりました。お集まりいただきありがとうございます。以前、われわれの代表者会議に川淵さんが来られて、われわれにあいさつと(新リーグに関する)私見を述べていただきました。代表者からはいろんな意見が出ているということで、bjリーグとしても、チームの人たちが今どういう気持ちでいるのかということを川淵さんにお伝えしたというのが今日の趣旨です。
bjリーグの今までの仲間24チームが一緒に統一リーグに参画できるようお願いをしました。川淵さんにも「良い方向に行くために切り捨てることはない。なんとかみんなが一緒になってスタートできることが一番だと考えている」と言っていただきました。最終的にはスタートラインにみんな一緒に立つということを確認してもらっています。
また、この10年間各地域で(bjリーグが)やってきたもので良いこととそうではないことがあると思います。その中で、良いところはぜひ新しいトップリーグでも生かしてもらいたいし、そのことについてはわれわれも全面的に協力していきたいというお話をさせてもらいました。
中野社長はbjリーグのエクスパンション(拡大)に尽力してきました。いろんな地域に行って、われわれの理念を伝えながら地域の街おこしを行い、(リーグが)6チームからスタートして来年には24チームになります。地域のことについて中野さんから皆さんに説明してもらおうと思います。
中野「手応えを得ることができた」
“川淵さんに付いていく”という声と、“賛成だが不安だ”という声、それから“最初から無理だ”という声の3段階です。無理と言っている方たちをいかに勇気付けて、いかにストーリーを伝えるのかが私の仕事だと思いましたので、今日は川淵さんの口からお話を聞くために来ました。とにかく24球団を脱落させないんだというのが聞けたことがありがたかったです。
そうはいっても、バスケットはプロ野球やJリーグとは少しスタイルが違い、専門のアリーナがありません。どうしても公共の体育館を借りる際に、いろんな制限があります。そういったハードルをどうやったらクリアできるのか。また、5000人のアリーナができるまでどのようにしたらいいのかという不安を抱えています。そのため、川淵さんとひざを交えながら、さまざまなアドバイスをいただき、われわれのやり方を理解いただきながら進んでいけるのかなという手応えを得ることができました。
特に私が一番悩んでいる“最初から無理だ”と考えている人たちをどう助けていくのかというのが私自身のテーマかなと考えています。
河内 bjリーグの役員4人が初めて川淵さんと会うことができて、チームの思いやわれわれの思いを聞いてもらいました。本当に有意義な時間だったと思います。