武藤が征矢のヒザを破壊しベルトを死守 悪徳レフェリー粉砕 チーム246がV4=W-1

高木裕美

征矢の挑戦を退け2度目のW−1王座防衛に成功した武藤 【横田修平】

 30日のWRESTLE−1「WRESTLE−1 SUNRISE TOUR 2015〜New Year Fight〜」東京・後楽園ホール大会では、2大タイトルマッチが開催され、1050人を動員した。
 メインイベントでは、WRESTLE−1チャンピオンシップ王者の武藤敬司が征矢学を退け2度目の防衛に成功した。征矢は1.11後楽園で師匠・長州力譲りのサソリ固めで武藤からギブアップ勝ちを奪い、王座挑戦権を獲得。この日の大一番に備え、武藤の同期であるAKIRAをトレーニングパートナーに従え、地獄の特訓を積んできた。

徹底した右ヒザ攻撃で征矢はギブアップ

雪崩式のドラゴンスクリューなど徹底した右ヒザ攻撃で征矢を追い込んだ武藤 【横田修平】

 得意のワイルドボンバーやデスバレーボム、バタフライロックで迫る挑戦者に対し、武藤も雪崩式フランケンシュタイナーやシャイニングウィザードで対抗。サソリ固めをすぐに切り返してピンチをしのぐと、低空ドロップキック、ドラゴンスクリューで徹底的に征矢の右ヒザを攻め立て、足4の字固めで捕獲。「選手生命の危機を感じた」という征矢がついにギブアップした。
「ヒザの調子も悪いし呼吸も乱れる。15年前の武藤敬司を100とすると、今は30ぐらい。焦りを感じる」と、コンディションの悪さは相変わらずだが、次期挑戦者に誰も名乗りを上げない状況には不満を隠せず。次回2.13後楽園では、魔界からグレート・ムタの参戦が発表されているが、「ムタはまたアメリカに出没するかもしれない。オレもコントロールできない状態」と、悪の化身の行動は予測不可能であると訴えた。
 一方、敗れた征矢は「52歳、キャリア30年。WRESTLE−1の社長でありチャンピオン」の武藤の壁を超えられなかったことに悔しさを募らせつつ、「もう一度チャンスをつかむ」とリベンジを誓った。

悪徳レフェリーの妨害で大苦戦

悪徳レフェリーの妨害にも負けずタッグ王座V4を達成したチーム246 【横田修平】

 セミファイナルのWRESTLE−1タッグチャンピオンシップでは、初代王者組のチーム246ことカズ・ハヤシ&近藤修司組が、デスペラードのKAZMA SAKAMTO&土肥孝司組に大苦戦を強いられながらもV4を達成した。
 前回1.11後楽園でベルトを強奪したデスペラードは、「デスペラード式ピラニアマッチ」というルールをゴリ押しすると、さらに国籍不明の悪徳レフェリー、Mr.ロバートを使って反則行為を連発。セコンド介入、凶器攻撃、カウント速度の変更など、やりたい放題しまくるが、TAJIRIのグリーンミストがロバートレフェリーに誤爆したのをきっかけに、チーム246が形勢逆転。近藤がキングコングラリアットで土肥を仕留めた。
 試合後、田中稔&吉岡世紀組が挑戦をアピール。「ベルトを奪ってやる」と本気度を示した稔に、王者組も応じる構えを見せた。

船木vs.ZERO1鈴木の抗争が激化

敵意をむき出しにする船木と鈴木 【横田修平】

 抗争が続く船木誠勝と鈴木秀樹がタッグで激突。試合開始早々から互いの髪をつかんでにらみ合うなど敵意をむき出しにすると、船木が張り手。鈴木もテークダウンから打撃を繰り出していく。鈴木は船木のパートナーである黒潮“イケメン二郎”の挑発をことごとく無視し、船木だけに敵意を燃やすが、黒潮のしつこさにブチ切れ、場外へ連れ出しイスでメッタ打ちに。その間に船木が鈴木のパートナーの小幡優作をトライアングルアームバーで仕留めた。
 試合後も収まらないZERO1勢は船木、黒潮につかみかかるも、船木は「ZERO1でやれ!」と、今度の2.8ZERO1新木場1stRING大会での決着戦を訴えた。
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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