新車続々…F1合同テストの注目点は? シーズン開幕へ準備着々と進む

田口浩次

マクラーレン・ホンダ新車発表は29日

ウィリアムズは先陣を切って新車FW37を発表。今後、各チームの新車が続々と発表される 【写真:ウィリアムズ】

 2015年が早くも1カ月を過ぎようとしている中、F1も新シーズンの準備が着々と進められ、各チームの新車情報が出てきた。その先陣を切ったのが、英国誌『F1レーシング』で新車を発表したウィリアムズ(FW37)、メキシコで新車発表を行ったフォース・インディア(VJM08)。今後も29日(現地時間、以下同)に注目のマクラーレン・ホンダ、30日にフェラーリ、31日にトロロッソ、そして2月1日に昨年のチャンピオンであるメルセデスAMGが続々と新車発表を行う予定だ。

 まずは新シーズンを迎えるにあたって、オフシーズンにどんなことが起きたのか、ドライバーの移籍や気になるホンダの動向など、情報を簡単にまとめてみたい。

 グランプリ数は1992年以来となるメキシコGP開催が決定し、昨年の年間19戦から年間20戦となった。これは過去最多のグランプリ数で、3月15日の開幕戦オーストラリアGP決勝から、11月29日の最終戦アブダビGP決勝まで、実に9カ月間にわたる長いシーズンとなる。

チャンピオンコンビと新勢力

マクラーレン・ホンダはアロンソ(左)とバトンのチャンピオンコンビで臨む 【Getty Images】

 次にドライバーとチームに視点を移すと、残念ながら小林可夢偉がシートを獲得するチャンスはなく、今年は日本人ドライバー不在の1年となりそうだ。注目はフェラーリからマクラーレン・ホンダへ移籍を決めたフェルナンド・アロンソと、昨年末にかねてから交際していた道端ジェシカさんとハワイで挙式したジェンソン・バトンのチャンピオンコンビ。そして、アロンソが離脱したフェラーリには、4年連続王者のセバスチャン・ベッテルがレッドブルから移籍。プライベートでも仲の良いキミ・ライコネンとの、こちらもチャンピオンコンビで再び王者を目指す。

 もうひとつの注目は、新勢力の台頭だ。ベッテルが抜けたレッドブルには、20歳のダニール・クビアトがトロロッソから移籍。そのトロロッソは、17歳ながらF3からいきなり抜てきされたマックス・フェルスタッペンと、ラリーの世界では誰もが知るスペインの英雄、カルロス・サインツの息子である、カルロス・サインツJr.がコンビを組む。サインツJr.もまだ20歳とあって、25歳のダニエル・リカルド(レッドブル)が若手に見えない、超若手布陣でレッドブル軍団(トロロッソはレッドブルのジュニアチーム)はシーズンに挑む。

ケータハム、マノーにもまだ可能性

 一方、チームに目を移すと、昨シーズンでチームが破綻したケータハムとマノー(マルシャレーシングから名称変更し、15年エントリーリストにはマノーF1チームとして登録)の2チームはいまだ新しい投資家およびチーム運営希望者を探しており、エントリーリストに名前はあるが、実際オーストラリアGPにマシンを並べられるかは不明だ。幸い、15年シーズンは技術変更点が少なく、この2チームは昨年のマシンでの走行が特別に許されているので、予算さえ手に入れば開幕戦のグリッドに並ぶ可能性が残されている。

 ちなみに、マノーは16年から新参戦が決定している米国のハースF1チームが債権者オークションでマルシャ時代の機材を購入したという噂があり、それが本当ならば、今シーズン、ハースF1チームはマノーの車両と名前で1シーズンを走って経験を重ね、16年に満を持してハースF1チームと改名してくる可能性もある。他にチームとして話題なのは、ルノーからメルセデスにエンジン変更したロータスくらいだろうか。

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