RISE王者・清水が桜木にTKO勝利 15年白星発進「極真魂で頑張れました」

長谷川亮

KOで15年白星スタートを飾ったRISE王者・清水は愛娘をリングに上げ歓喜のマイク 【長谷川亮】

 RISE、2015年の第1回大会となる「RISE103」が24日、東京・後楽園ホールで開催された。
今年初のメインイベントを任されたのはRISEの現ヘビー級チャンピオン・清水賢吾(極真会館)。昨年は引退試合のマグナム酒井の相手を務め(7月)、判定負けを喫する王者にあるまじき不覚のあった清水は、今年の第1戦で立ち技と総合を問わず一撃必殺の戦いを繰り広げる桜木裕司(掣圏会館)とノンタイトル戦で対戦した。

3度のダウン奪取「KOできてよかった」

清水は桜木から3度ダウンを奪いTKO勝利 【長谷川亮】

 どちらが勝ってもKO決着間違いなしと思われた一戦は、開始からさっそくスパートする。桜木はサウスポーに構えるが、清水は右の蹴りを当てていき、接近戦からパンチで桜木を後退させると手の落ちたところへ右ハイキック。これが見事に側頭部をとらえ、桜木はダウン。

 いきなり追い込まれた桜木は、しかし1発当てれば試合を引っくり返すことができる必殺のロシアンフックを左右力を込めて振るっていくが、清水はこれをアームブロックで弾き、たとえ被弾してもすぐに攻撃を返して連発ではもらわない。さらに桜木のロシアンフックにヒザやミドルをカウンターで合わせ、ボディーを効かせるとそこから蹴りを交えた連打で桜木に2度のダウンを追加してノックアウト(1R2分25秒TKO)。

 今年の幸先良い出足を飾る勝利を「ちゃんとKOしたいと思っていたので、KOできてよかったです。桜木選手のパンチが効いたけど、極真魂で頑張れました」と喜び、愛娘をリングに上げて祝福を受けると、「RISEを盛り上げていきたいと思うので、よろしくお願いします」と王者としての自覚を語るコメントで大会を締めた。

菅原は2年2カ月ぶり復帰戦を飾れず

2年2カ月ぶりの復帰戦となった菅原だが判定負けで復活勝利はお預け 【長谷川亮】

 セミファイナルには後にK−1−65kg級王者となるゲーオ・フェアテックスに首筋へヒジ打ちを受けノックアウト負け(12年11月)、そこからのダメージと後遺症でこれが2年2カ月ぶりの復帰戦となる菅原勇介(TARGET)が登場。関西のリングで5勝1分と負けなしの戦績を持つHideki(team gloria)と対戦した。

 ボリビアとのクォーターというHidekiは両腕のガードを立てて菅原に向かい、距離を詰めるとパンチで攻める。菅原はこれに左右ローキックで応戦していたが、次第にHidekiのパンチに巻き込まれるように打ち合いとなり、この展開ではHidekiが打ち勝ち、グラついた菅原がクリンチしてしのぐ場面が目立つ。

 Hidekiに付き合うことなくローで攻めたい菅原だったが戦況を変えることはできず、ホールディングと崩しの累積でレッドカード=減点1となってしまい、これが響いて判定負け。復帰白星は次回に持ち越しとなった。

注目のホープ対決はSB海人が初黒星

19歳同士のホープ対決はRISEの野辺がSBの海人に判定勝ち 【長谷川亮】

 第6試合ではともに19歳、RISEの野辺広大(12戦7勝5KO2敗3分)とシュートボクシングの海人(8戦8勝4KO)というホープ対決が実現。

 今回の「裏メイン」とも言われた一戦は、蹴りの野辺vs.パンチの海人という図式となったが、先手で攻める野辺が次第にパンチから蹴りを繋ぐコンビネーションで優勢となり、海人は後退させられロープを背負うとステップでさばいて決定打こそ許さなかったが、印象を取り戻すには至らず終了。判定で野辺が勝利し、海人にデビュー9戦目にして初黒星を与えた。

 そのほか、大会の全試合結果は以下の通り。

■「RISE 103」
1月24日(土)東京・後楽園ホール

<第9試合 メインイベント SuperFight! −92kg契約 3分3R延長1R>
○清水賢吾(極真会館/第3代RISEヘビー級王者)
(1R2分25秒 TKO)
●桜木裕司(掣圏会館/WAFCパンクラチオン世界無差別級王者、UKFキックインターナショナル ヘビー級王者)

<第8試合 セミファイナル スーパーライト級 3分3R延長1R>
○Hideki(team gloria)
(判定3−0)
●菅原勇介(TARGET/RISEスーパーライト級5位、元J−NETWORKスーパーライト級王者)
※29−28、29−28、30−28

<第7試合 第3代ライト級(−63kg)王座決定トーナメント1回戦 3分3R延長1R>
○藤田雄也(極真会館/RISEライト級6位、2012年RISING ROOKES CUPライト級優勝)
(判定3−0)
●仲江川裕人(フリー/RISEライト級7位、KAMINARIMON CLIMAX'07 65kg級優勝)
※30−28、30−28、29−27

<第6試合 −62kg契約 3分3R延長1R>
○野辺広大(1−siam gym/RISEスーパーフェザー級4位)
(判定3−0)
●海人(立志會館/SB日本ライト級1位)
※三者30−29

<第5試合 バンタム級 3分3R延長1R>
○梅原タカユキ(TARGET/2008年RISING ROOKIES CUPバンタム級準優勝)
(延長判定3−0)
●津田鉄平(新宿レフティージム/バンタム級8位)
※三者10−9
※本戦判定は29−28(梅原)、29−29、28−28でドロー

<第4試合 バンタム級 3分3R延長1R>
○佐野貴信(創心會/バンタム級9位、2013年KAMINARIMON全日本大会60kg級優勝・MVP選手)
(判定3−0)
●永井健太朗(KickBox)
※三者30−29

<第3試合 フェザー級 3分3R延長1R>
○森本“狂犬”義久(BRING IT ONパラエストラ葛西)
(1R2分46秒 KO)
●木野 翔(T−KIX GYM/フェザー級8位、2014年RISING ROOKIES CUPフェザー級優勝)

<第2試合 フェザー級(−57.5kg)3分3R延長1R>
○村山智耶(HAYATO GYM/2014年KAMINARIMONトーナメント6kg級優勝)
(3R1分59秒 KO)
●倉科大地(藤原ジム)

<第1試合 ライト級(−63kg)3分3R>
○潔人(リアルディール)
(判定2−1)
●橋本正城(LA GYM JAPAN/KAMINARIMON全日本大会60垉虱ゾ 
※30−29(潔人)、29−28(橋本)、30−29(潔人)
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著者プロフィール

1977年、東京都出身。「ゴング格闘技」編集部を経て2005年よりフリーのライターに。格闘技を中心に取材を行い、同年よりスポーツナビにも執筆を開始。そのほか映画関連やコラムの執筆、ドキュメンタリー映画『琉球シネマパラダイス』(2017)『沖縄工芸パラダイス』(2019)の監督も。

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