宇野薫、UFCでもう一度戦うために―― 「1試合1試合気持ちを入れて戦いたい」
1月25日の修斗・後楽園ホール大会で環太平洋ライト級王座決定戦に出場する宇野薫 【修斗/サステイン】
ことし5月8日に40歳になるベテランの宇野だが、UFC復帰を目標に掲げ、2014年は2月のVTJでジェシー・ブロックに判定勝ち、5月の修斗で土屋大喜に判定勝ち、10月のVTJでラージャ・シッペンから2回4分33秒、リアネイキドチョークで1本勝ちと3連勝を飾った。また、13年3月からの連勝を6に伸ばした。
修斗で久々のタイトルに挑む宇野。対戦相手はかつて同時期に修斗のリングをわかせた桜井“マッハ”速人の弟子である中村。世界最高峰と言われるUFCの舞台に再び立つために、まだまだ歩みを止めないベテランの想いとは!? 今回、主催者から届いた宇野薫のインタビューをお届けする。
コンスタントに試合がしたい
昨年10月のVTJに海外の強豪シッペンを下して連勝を7に伸ばした 【田栗かおる】
2月、5月、10月とコンスタントに試合をすることが出来て、結果的にすべて勝てたことは非常に良かったと思います。毎回毎回試合ごとに課題を持って取り組んで、自分の中ではアップデートするように成長することが出来たと思っています。
――宇野選手としてはコンスタントに試合をする方が調子も上がりますか?
そうですね。大きなケガがない限りは試合を休むつもりはないですし、チームとしてもコンディション的に試合が出来るのであれば、コンスタントに試合をしていこうと考えています。
――試合ごとに課題を持って取り組むということでしたが、それもチーム全体で話し合って決めるのですか?
自分から各コーチに「こうしたらどうだろう?」と提案することもありますし、各コーチの方からアドバイスしてもらうこともあります。そういったやりとりをチーム全体で共有して、自分も納得する形でどうしていくかを決めている形ですね。僕は「UFCでもう一度戦う」という目標を掲げていて、それはとても難しいことかもしれませんが、その目標に近づくためにどうすればいいかを考えて進めています。
ベルト=強さの称号
ことしで40歳になるベテランだが、UFCのリングに再び上がるために、まだまだ歩みを止めない 【田栗かおる】
はい。僕は昔からベルト=強さの称号だと思っているので、ベルトを持っていることで選手としての評価も上がると思いますし、修斗は環太平洋と世界のランキングとチャンピオンがある競技なので、修斗で戦う以上はそのシステムで上を目指したいと思っていました。また去年5月に土屋大喜選手に勝ったことで(タイトル戦の)チャンスも広がったと思います。
――宇野選手がタイトルマッチという形で試合するのは2003年2月のUFCでのBJペン戦以来、トーナメント決勝で言えば2006年10月のHERO’SでのJ.Z.カルバン戦以来です。
カルバン戦が最後だとすると9年ぶりになるんですね。
――これまで宇野選手もいろいろな試合を経験されていると思いますが、タイトルがかった試合になると心境に変化はありますか?
やはりいつも以上に大一番だと思う部分もありますし、試合に勝ってベルトを獲った時のうれしさ、試合に負けてベルトを獲れなかった時の悔しさは普段の倍以上になるかもしれないです。
――過去に宇野選手は修斗でベルトを巻いたことがありますが、修斗のベルトは宇野選手にとって想い入れのあるものですか?
そうですね。環太平洋はベルトそのものがずっと昔からあるもので、歴代チャンピオンの方たちが巻いてきたベルトです。そのベルトに僕が挑戦できることを光栄に思います。
――対戦相手の中村選手にはどんな印象を持っていますか?
すごく動きがあって、ガッツがあるというタイプですよね。僕としてはその辺をどう崩すか?の試合になると思います。
僕が挑戦する気持ちで戦う
昨年5月は総合格闘技のパイオニアである佐藤ルミナの弟子である土屋大喜から判定勝利を挙げた 【t.SAKUMA】
土屋選手と戦った時は、土屋選手が(佐藤)ルミナさんの一番弟子で、僕が過去にルミナさんに勝ったことがあるという図式の試合でした。でも今回の中村選手は僕がアマチュア修斗の決勝戦とデビュー戦で負けている桜井選手の弟子で、桜井選手と直接戦うわけではないですが、3回目の挑戦という形にもなるのかなと思います。
――宇野選手は対戦相手やベルトに挑む試合になると考えているんですね。
はい。自分の方が上だとかそういうことは考えていないですし、王座決定戦なのでお互いに挑戦者という気持ちで戦うと思います。ましてやランキングでは僕の方が下ですから、僕は挑戦する気持ちで戦います。
――この試合が2015年のスタートになる試合です。今年をどんな1年にしたいと思っていますか?
ここ数年いつも言っていることなのですが、こうして試合をやらせてもらえることへの感謝、今までやってきたことと試合に向けて取り組んできたことを、試合の中でパフォーマンスとして出せればいいなと思います。それがお客さんにとっていい試合だったと思ってもらえるようにしたいです。そうやって今年も1試合1試合、気持ちを入れて戦っていきたいと思います。そして年齢やキャリアに関係なくいろいろなことに挑戦できるということを少しでも知ってもらえたらと思います。
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