ヤンキー二丁拳銃が年越しタッグT制覇 新年早々蛍光灯デスマッチで血まみれ

高木裕美

毎年恒例の年越しプロレスで行われたタッグトーナメントを制したヤンキ二丁拳銃が2015年まず1冠 【横田修平】

 大みそかに東京・後楽園ホールで開催される毎年恒例の「年越しプロレス2014」では、K−DOJO、DDTプロレスリング、大日本プロレスから16チームが参加しての「天下統一!タッグトーナメント」が行われた。
 約5時間に及ぶ長丁場を制したのは、宮本裕向&木高イサミのヤンキー二丁拳銃。優勝決定戦では、火野裕士&岡林裕二のWユウジを退け、大日本の最侠タッグリーグ3連覇に続き、新たな栄冠に輝いた。

新年と同時に「ハッピーニューイヤー」チョップ

新年早々蛍光灯デスマッチで血まみれに 【横田修平】

 2014年のインディー界を代表しタッグチームが、2015年の新年一発目も主役をさらっていった。1回戦でDDTのKUDO&坂口征夫組、2回戦で大石真翔&旭志織組を倒したヤンキー二丁拳銃は、準決勝戦では大日本の伊東竜二&沼澤邪鬼組との蛍光灯デスマッチをあえて受諾。試合開始直後にカウントダウンのタイミングを迎えると、2人同時にコーナーに上がり、新年と同時に「ハッピーニューイヤー」チョップを放っていく。脳天からつま先まで血まみれ、傷まみれになりながらも、宮本がサンダーファイヤーで沼澤を撃破。わずか15分後には、この日4試合目となる優勝決定戦に出陣した。

火野&岡林のスーパーパワーコンビに勝利

圧倒的スーパーパワーコンビにチームとしての絆の差で勝利 【横田修平】

 Wユウジの人間離れした体格とパワーに、圧倒的不利を強いられたヤンキー二丁拳銃だが、最後はやはりチームとしての絆の差で勝利を引き寄せた。急造チームながら、サンドイッチラリアットからのFuxxking Bomb、ゴーレムスプラッシュという必勝パターンを編み出してきたWユウジに対し、ヤンキー二丁拳銃も、「ピンチの時は必ずもう片方が助ける」という友情プレーで切り崩すと、宮本がサンダーファイヤー、ヴァルキリースプラッシュ、ムーンサルトプレスと一気にたたみかけて岡林を粉砕した。
「10年近くやって来て、今日が一番しんどかった」と06年のインディーサミットから続く歴史の中でも、特別にハードだった今大会を振り返った宮本に、イサミはすかさず、また今年も年越しプロレスの開催を提案。最後は観客と新年を祝いながらの「オレたちは、強い!」で大会を締めた。

TAKAのパートナー「X」は72歳の小鹿

 当日発表となっていたTAKAみちのくのパートナー「X」は、「あてにしていたパートナーが風になってしまった」ため、急きょ、会場にいた72歳のグレート小鹿を抜擢。1回戦で高木三四郎&アブドーラ・小林の「GET MILD」と対戦した。高齢の小鹿対策に大量の餅を用意したGET MILDだが、小鹿は逆に高木の口に餅を押し込んでのブレーンクローで完勝。2回戦でDDTのHARASHIMA&ヤス・ウラノ組に敗退したものの、まだまだ現役で奮闘する小鹿に、会場からは温かい声援が送られた。

竹下&遠藤が初のハードコアマッチで洗礼

竹下&遠藤組は初のハードコアマッチで洗礼 【横田修平】

 DDTのKO−Dタッグ王者組である竹下幸之介&遠藤哲哉組が初のハードコアマッチに挑戦。 大日本のベテランデスマッチファイターである伊東竜二&沼澤邪鬼組に挑んでいった。遠藤は沼澤の金具攻撃でいきなり額から流血。一方、竹下はイスの上に沼澤をブルーサンダーで投げるなど、相手の土俵に踏み込んでみせる。
 10分間の攻撃は耐えたものの、延長戦でも場外戦へ連れ出された上に、遠藤が伊東につかまり、イスの上への雪崩式ブレーンバスター、ドラゴンキッカーを立て続けに食らってカウント1を献上。(編注:延長戦は1カウントルール)16チーム中、唯一の現役タッグ王者組が1回戦で姿を消した。

大一番を前に風邪を引いた飯伏に心配の声

風邪を引いてマスク姿で登場した飯伏 【横田修平】

 新日本プロレスとDDTの2団体所属の飯伏幸太が、インディー大賞授賞式のために来場。だが、風邪を引いたため、マスクをかけて咳込む姿に、客席からは心配の声が漏れた。
 飯伏は昨年のインディー大賞でベストバウト。また、3団体総選挙でも第1位を獲得。3日にはDDTのお年玉興行でゴージャスバラモンとのKO−D6人タッグ戦、4日には新日本の東京ドーム大会で中邑真輔とのIWGPインターコンチネンタル戦とタイトルマッチ2連戦を控えるが、飯伏は「大丈夫」とキッパリ。コメント時はマスクをはずし、受賞の喜びを語った。
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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