全日本2位の宇野「まだ不思議な感覚」 男女5選手が一夜明けて心境を語る

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宮原「今までで一番良い演技ができた」

初優勝し「すごくうれしい」とあらためて喜びを語った宮原 【坂本清】

(優勝から1日経ってどんな気持ち?)すごくうれしいのと、また次の試合に向けて頑張らなきゃという気持ちです。(2014年はどんな年だった?)GPシリーズで初めて表彰台にも乗れて、去年よりも結果を出すことができて、すごく充実した2014年でした。(来年は)これまでよりも、もっと上を目指して世界選手権でも思い切って演技できるようにしたいです。(もっと上というのは)技術面や表現面で、回転不足をなくしたり、表情をつけるようにしたいとかそういうことです。(具体的な選手のイメージはある?)すごい迫力があるプログラムで、どの技術もうまいなと思われる選手になりたいです。

(期待を受けることに関して)今回の全日本で優勝できたことで、すごく自信にもなったりプレッシャーにもなったりすると思うんですけど、今はあまりプレッシャーには感じていなくて、もっと思い切っていこうと上を見ている感じです。(これからが楽しみになった?)自分もこれくらいできるんだという自信になりました。(平昌五輪に向けて大きな一歩になったと思うが)あと3年間でたくさん練習することもあるし、今回1回優勝しただけでは足りないので、毎年レベルアップできるように頑張りたいと思います。(全日本で優勝できた一番の要因は)SPもFSも今までで一番良い演技かな、という演技ができたことだと思います。

(お祝いの連絡は来た?)いっぱい来ました。「おめでとう」というのと「テレビ見たよ」というのが一番多かったです。(普段より多かった?)同じクラスの子だけじゃなく、小学校の友達からも来ました。今までにないくらいに来たのでうれしかったです。(携帯の電池がなくなるくらい?)そこまでじゃないです(笑)。(どういう文面で返した?)まず「ありがとう」は必ず入れて、あとはけっこうみんな同じ内容で返しちゃいました(笑)。(そういうので優勝したと実感できた?)自分が思っていた以上にみんな見てくれていたのでびっくりしたし、うれしかったです。

(ジャンプの回転不足について)だいたい自分でも「ちょっと危ないかも」というジャンプで取られてしまうことが多いです。(スタミナは昔からあった?)シャトルランとかは同学年の女子の中でも速いほうでした。(食事などは気をつけていた?)あまり考えたことはないです。(練習の虫と言われているが)練習でできていないと本番でできるという自信がつかないので、練習したほうがいいかなと。(練習をやりたくない日はない?)あまりないです。(ジュニアから一緒にやってきた本郷理華と宇野昌磨が表彰台に乗ったが)3人で乗れてうれしいのと、これからまた何回も一緒に試合に出ることになるので、お互いに頑張っていきたいと思います。(本郷に対してライバル意識は?)それはあまりないですけど、自分も頑張らないといけないという気持ちは強くなります。

樋口「トリプルアクセルから跳べるようにしたい」

トリプルアクセルに挑戦中という女子3位の樋口 【坂本清】

 SPからすごくいい演技ができて、FSの演技ではすごい緊張していたので、スピードとかはいつもどおりにできなかったかなと思うのですが、結果を見て3位だったのはすごくうれしいです。(昨日の夜は眠れた?)眠れました。バンケット(夕食会)があって、(深夜の)12時くらいまであったので部屋に帰るのは遅かったのですが、お風呂に入ってすぐ寝ました。

(注目度が高まっている今の状況は)今までになかったことなので、すごく自分が注目されてうれしいというのはありますが、びっくりしています。(初の全日本選手権で表彰台に上ったが)(浅田)真央ちゃんや伊藤)みどりさんが(中学生で)いい結果を出していて「いいな」と思ったのですが、自分は自分なので今回の結果は満足しています。(浅田の存在は)本当にみんなが憧れる選手なので、キラキラしている感じです。

(来年、技術的に挑戦したいことは?)トリプルアクセルに取り組んで降りたいというのがあります。(来季のプログラムに入れるかどうかは)跳べていないので分からないのですが、跳べて確率がよくなったら入れていきたいとは思います。(樋口選手にとってトリプルアクセルとは?)これから絶対に跳ばなければいけないジャンプだと思います。(浅田以来となるが?)あまりそういうのは気にしていないんですが、自分自身で「跳べたらいいな」というのはあるので、頑張りたいです。
(トリプルアクセルに憧れを持ったきっかけは)バンクーバー(五輪)の時に真央ちゃんが跳んでいたので、「すごいな」と思って自分も跳びたいと思いました。(練習で挑戦したのは)去年あたりです。(参考としてトリプルアクセルの映像を見る時は)真央ちゃんの映像が多いですが、男子の選手でも軸がまっすぐでうまい選手が多いので、そういう選手を見たりします。

(スケーティングのスピードが印象的だが、こだわりや自信はあるか?)スピードなどを中心に練習したのではなく、スケーティングを磨いたので、そのスケーティングを練習したことでスピードが出たのだと思います。(来季、滑ってみたい音楽は)タンゴとかかっこいい曲で滑ってみたいです。エリザベータ・トゥクタミシェワ選手(ロシア)が去年くらいに使っていたタンゴを使ってみたいです。

(今年の大会はすべて終わったが、一番の思い出は?)ジュニアのGP(日本代表)に選ばれたのがうれしくて、そこから頑張ってきたので、GPシリーズでも、ファイナルでも結果を残すことができてうれしかったです。

(来年の目標は?)今年と同じようにジュニアGPに出て、ファイナルで優勝することです。(世界ジュニアでは)表彰台に乗れたらいいかなと思います。(ファイナルでは強かったロシア勢と再び当たるが?)ファイナルの時、ロシアの選手のいいところや悪いところが見つかったので、自分も勉強になりました。世界ジュニアでは、ロシア勢に勝てるように努力していきたいです。(世界ジュニアで表彰台に上がるために何が必要?)自分は大きい試合に出ると緊張してしまうくせがあるので、そういうのがないように、しっかり自分の気持ちをコントロールできるように、練習から本番のようにできたらいいかなと思います。

(4年後の平昌五輪はどう見えている?)まだ分からないのですが、自分は平昌に行きたいと思っていて、結果も残したいので、それに向けて頑張れたらと思います。(五輪のイメージは)4年に1回だし、世界から注目される試合なので、1回は出てみたい試合です。(安藤美姫さんは4回転サルコウを跳んでいたが?)4回転の練習はしているんですが、跳べるか分からないので、とりあえずトリプルアクセルから跳べるようにしたいです。

村上「気持ちだけが先走ってしまった」

「リラックスして新たにスタートできれば」と語った女子5位の村上 【坂本清】

(苦しい2014年だったが)自分にとって新たなスケート人生という感じのスタートだったと思うんですけど、気持ちだけが先走ってしまったというのがあって、もう少し落ち着いて1つ1つをしっかりこなしていけばよかったなと思います。(来季以降の去就について)今はまだ分からなくて、世界選手権(3月、中国・上海)に向けてどうジャンプを修正していこうかということを一番に考えているので、世界選手権が終わった時点で決めると思います。ただ全日本が始まる前よりは「まだやりたい」という気持ちが強くなっています。(来年の目標は)一番大きな試合は世界選手権だと思うので、そこで良い演技をしたいというのと、1回リラックスしたいなという気持ちが強いです。(ソチ)五輪が終わってからずっと休めていなかったので、リラックスして新たにスタートできればいいなと思います。

(回転不足について)気にしていかなければいけないところだと思うので、また1から見直すことはあったと思うんですけど、ここまでシビアにというかとりつかれるというか、そういう感覚で練習していこうという気持ちにはならなかったと思います。「これを直してきなさい」という課題だと思ってやりたいなと思います。(他の大会にないくらい厳しいジャッジだったと思うが、それに合わせてジャンプを変えると不都合が出てきたりしないか?)そのジャッジが間違っているわけではないし、ただ厳しいだけなので、きちんと認定されている選手もいますし、誰が見ても「これは大丈夫」というジャンプにしておけばいいのかなと。(世界選手権までの)この3カ月でどこまでできるのかは分からないですけど、そこを目指して直していかないといけないと思います。

(滑っている感触は)ジャンプは良くなかったんですけど、滑っている感覚としては氷に乗っている感覚はすごくあったので、自分にとってプラスになっているかなと思います。昨日はジャンプ以外は落ち着いて滑れたと思うし、力強く滑れるようになってきたとは思います。ジャンプの感覚を直していけば大丈夫じゃないかなと。

(3人の中で唯一の世界選手権経験者、来季の出場枠取りもかかってくるが)昨日の演技のままだと足を引っ張るだけなので、今はとりあえずジャンプの修正をして、できることをしっかりやれば枠のことには力になれるんじゃないかなと思います。自分のやってきたことを次こそは出したいし。(昨日のファントムは少し怖い感じがしたが)怒ってはいなかったです。逆に悲しんでいました。朝の練習でジャンプを跳べてもだめかもしれないと。1日で直せるものではないし、跳んでいる時にうるっときちゃって。でも演技は力強く滑ろうと心がけてやっていました。怖い感じだとちょっと行き過ぎかなと思いますけど(笑)。そういうふうに思ってもらえたのは進化かなと思います。

(気持ちをどう切り替えた?)SPが終わったあとはもう大変で、次の日できるのかなというくらい落ち込んでいたんですけど、知らないうちに寝ていて、泣きながら寝たみたいな感じでした。朝はまだ引きずっていたんですけど、逃げるという選択は自分の中にはないので思い切ってやりました。(つらい時に支えになっているのは)もちろんママと先生もそうなんですけど、(浅田)真央ちゃんやあっこちゃん(鈴木明子)、織田(信成)君とかが「頑張れ」と言ってくれたし、ファンも「頑張れ」と言ってくれる。こんなにも支えてくれる人がいるんだと感動しました。(浅田さんからはいつ連絡来た?)昨日の朝ですね。織田君も連絡くれたし、あっこちゃんともSPが終わった後ばったり会って、2人で号泣したりとかしてこんなにも思ってもらえて幸せだなと思いました。

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