東洋大・酒井監督「勇馬に期待したい」 箱根連覇へ、設楽の穴は総合力で埋める

構成:スポーツナビ

前回大会Vの立役者、設楽兄弟が抜けた東洋大。大会2連覇へ、総合力で挑む 【CSPark】

 来年1月2、3の両日に行われる第91回東京箱根間往復大学駅伝競走(以下、箱根駅伝)で連覇を狙う東洋大が13日、練習を公開した。設楽啓太(コニカミノルタ)、悠太(Honda)が卒業し、今季は全日本大学駅伝で4位と奮わなかったが、酒井俊幸監督は「ここにきてグッと上がってきた」と底上げに手応えをつかんだ様子。田口雅也主将(4年)も「力を出し切れば優勝できる」と自信を口にした。

 以下は、酒井監督、田口主将らエントリー選手の意気込み。

田口主将「力を出し切れば優勝できる」

「順当にできた」(酒井監督)というエントリー16人。酒井監督は、ここに来て戦力の底上げに自信を見せる 【CSPark】

――箱根駅伝への意気込みは?

酒井監督 16人は順当にエントリーできたと思っています。誰を入れるのかではなく、誰を削るかというところを最終的にできたかと思います。駒澤大は非常に強いと思いますが、総合優勝の連覇を達成することを第一の目標に掲げて、臨んでいきたいと思います。

田口主将 連覇を目標にこの1年間やってきました。駒澤大は力を持っていますが、自分たちもしっかり力を出し切れば優勝できると思っているので、前回のようにしっかりと先頭で走れるように、1区から流れのあるレースをしていきたいです。

――設楽兄弟が抜け、いかにその穴を埋めるかが問われるシーズンでしたが、どういうことに取り組んできたか?

酒井監督 設楽2人が抜けた穴で言えば、埋めるのはなかなか厳しいですので、総合力で埋めていきたいと思っています。現状は、遅れていた中間層や底上げがここにきてグッと上がってきました。2年生、3年生の人数を見れば、そこだけで10名ですので、ようやく彼らが使えるレベルまできたなと思います。あとは、経験者たちが前回よりもワンランク上の実力の活躍をすればレースにはなるのかなと思います。設楽も抜けましたが、全体のレベルを見ても、各大学とも力を持っていた世代が卒業していますので、今大会は主要区間で初めて出る選手がどういった走りをするかが大きなポイントだと思います。

――今年のチームの強みと、箱根本戦のレースのポイントやレース展開は?

酒井監督 昨年は設楽2人が非常にチームの中で存在感が大きく、走力も高く、リーダーシップを発揮していました。今年は、田口と服部勇馬(3年)が昨年よりも力を付けていて実際に調子も良いので、彼らが設楽に変わって、レースメークをしたり、勝負を決められるような走りをしてくれるのではないかと思っています。

 ポイントとなる区間に関しては、序盤が大事になってくると思います。序盤からレースの流れに入っていかなければいけないと思っています。例えば1区から、昨年の田口くらい(区間3位)の流れで行かなければいけないので、そこに誰を使っていくのかがポイントになってきます。2区に関しては、昨年、服部勇馬を使いましたが、彼を使ったのは、3区に設楽悠太がいて、5区に設楽啓太がいたからです。
 つなぎの意味で使いました。今大会で設楽兄弟の代わりにチームの屋台骨として使っていく目的のために使っていたので、今大会は、誰がきても区間賞を取るんだというつもりで挑ませたいですし、彼自身も非常に調子が良いので、しっかりと序盤で良い流れを付けて先頭に立ちたいと思っています。田口に関しては、流れを作るのか勝負を決めるのか。カードとしては状態が良いから、他の選手の兼ね合いを見て使っていきたいと思います。

――大学や周囲から期待が高まっているが、監督・主将として、どのように受け止めているか?

酒井監督 全日本は4位で、トップ3からしばらくぶりに降落してしまいました。やはり周りの皆様方から常に上位争いや優勝争いをするという期待を、私も選手たちも感じています。しかし、それを逆に力に変えて使命感を持ってやっていきたい、プレッシャーを力に変えていきたいと考えています。それだけ大学からも恵まれた環境やバックアップも受けているので、優勝争いができるからこそ、今やれる活動の内容もありますので、そこをマイナスに捉えるのではなくて、「よしやってやるぞ」という気持ちで、エントリーメンバーだけでなく、外れているメンバーたちにも空気も読めるようになって、次回、次々回にはメンバーに入って、彼らも同じ戦いをするんだという気持ちで、優勝争いに関わっている伝統を1年でもつなげていきたいと思います。

田口主将 自分が入学してくる時から、優勝チームということもあって、優勝するのが当たり前という気持ちで、自分も優勝するものだというつもりで東洋大に入ってきました。プレッシャーは大きいですが、使命感を持って走るのが自分の役割だと思うので、マイナスではなくやはりプラスで、自分の走りに活きているのかなと思います。

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