37歳・宍戸が“最後のS-cup”出場 悲願の優勝へ「集大成をお見せしたい」

長谷川亮

S−cup世界トーナメントの組み合わせ決定

S-cup出場が決まった宍戸は「集大成をお見せしたい」と意気込み 【長谷川亮】

 シュートボクシング(SB)「S−cup世界トーナメント2014」(30日、東京・両国国技館)の65kgトーナメント組み合わせ発表会見が12日、都内ホテルで行われた。これまで7選手が決定していたトーナメントで、最後の1人となったのはSBのエース・宍戸大樹。腕の骨折など負傷により1年試合から遠ざかったが、自身の「ベスト体重」であるという65kgで選手生活の悲願であるS−cup制覇に挑む。

 この日会見で明らかとなった組み合わせは以下の通り。

鈴木博昭(S−cup 65kg日本トーナメント2013優勝)
ポンサネー・シットモンチャイ(元ルンピニースタジアム・フェザー級王者)

モサブ・アムラーニ(WMCインターコンチネンタル・フェザー級王者)
イ・ソンヒョン(RISEライト級王者)

小見川道大(S−cup 65kg日本トーナメント2013準優勝)
ケビン・ロス(元WBCムエタイ・インターナショナル・スーパーライト級王者)

宍戸大樹(SB東洋太平洋ウェルター級王者)
ウシネ・ベノーイ(WFC世界スーパーライト級王者)

シーザー会長「辞めるならチャンピオンになれ」

シーザー会長(左)は「辞めるならチャンピオンになって辞めてほしい」と愛弟子にゲキ 【長谷川亮】

 宍戸の相手となるウシネは元IT'S SHOWTIME世界王者であるカリム・ベノーイの実弟で、自身もこれまで今回出場するモサブ・アムラーニをKOし、他にもタイ・欧州のチャンピオンを数多く下しており、SB協会・シーザー武志会長も「戦績的には一番強いのかな」と評したが、一方で宍戸へ「S−cupに出るのは最後かと思うので、辞めるならチャンピオンになって辞めてほしい」と期待の言葉を掛ける。

 宍戸自身も「SBに入門して18年。頂上を極めたいと思い修練してきて、最後の一花、集大成をお見せしたいと思います」と、期するものを感じさせる表情で語った。
 1回戦の相手であるウシネに対しては、「圧力があって自分のスタイルを押し付ける、自分のスタイルを貫き通す選手という印象があります。でも、そういう相手は今までたくさん経験してきていますし、まず1回戦を勝たなければいけないので、しっかり勝ちにいきたいと思ってます」と、あくまでS−cup優勝に目を向けた。

SBの精神で最後までリングに立っていたい

S−cupに5回挑むも最高位は準優勝の宍戸。“最後の挑戦”で悲願の優勝なるか 【長谷川亮】

 昨年11月の長島☆自演乙☆雄一郎戦以降、ケガで本格的な練習のままならなかった宍戸だが回復を見せ、9月大会に出場する後輩たちの相手を務める形で練習を再開。「悔いのないよう今まで自分が教えてきてもらったこと、培ってきたこと、全てを出し尽くしたい。出場メンバーの中で自分が一番SBの戦績が多いですし、SBの技術、SBの精神で最後までリングに立っていたい。そういった優勝したい、最後のリングに立っていたいという気持ちはこの中で一番強いと思っています」と、再び“集大成を見せる”という思いを強調した。

 すでに戦績は70戦を超え、立ち技では国内屈指のベテラン選手となった宍戸。S−cupには2004年以来、これまで5回挑むも最高位は準優勝。37歳、夢の成就を果たすことはできるのか。
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著者プロフィール

1977年、東京都出身。「ゴング格闘技」編集部を経て2005年よりフリーのライターに。格闘技を中心に取材を行い、同年よりスポーツナビにも執筆を開始。そのほか映画関連やコラムの執筆、ドキュメンタリー映画『琉球シネマパラダイス』(2017)『沖縄工芸パラダイス』(2019)の監督も。

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