HIROYAがK-1初代王者へ公開練習「ボロボロになっても蹴り続ける」

K-1実行委員会

K−1甲子園出身のHIROYA(中央)は新生K−1の初代王者戴冠へ意気込み 【(C)K-1実行委員会】

 25日、神奈川・古淵のTRY HARD GYMにて、11月3日(月・祝)東京・国立代々木競技場第二体育館で開催される「K−1 WORLD GP 2014 〜−65kg初代王座決定トーナメント〜」でマイケル・“トマホーク”・トンプソンと対戦するHIROYAが公開練習を行った。

 −65kg初代王座決定トーナメントまで約一週間、HIROYAがK−1では異例の公開練習を見せた。この日、HIROYAが行ったものは、なんとK−1ルールでは禁止されている首相撲(相手の首をつかんでバランスを崩す技でムエタイやキックボクシングでは有効)。松倉信太郎を相手に3分1Rの首相撲を披露したHIROYAは、互いに首を持ってはバランスを崩しヒザ蹴りを入れた。なぜK−1ルールで禁止されている首相撲を公開したのか? 公開練習後、HIROYAがその意図を説明した。

K−1で禁止の首相撲を練習する意図とは?

公開練習でK−1では禁止されている首相撲を披露したHIROYA 【(C)K-1実行委員会】

「公開練習で何をやるか話してたのですが、いつもやっている練習の中から選ぼう、と。それで公開練習でやる選手がいない首相撲をやりました。普段からやっている練習をやったという感じですね。K−1ではルール上、首相撲は禁止されていますが、首相撲をやることで体幹が鍛えられるし、自分の軸がぶれた時にどう対応するかの練習になる。それはK−1ルールでも重要なことなので、僕らはルール関係なく毎日首相撲を練習しています」

 HIROYAが話すように首相撲が禁止されたルールで戦う選手でも、体幹を鍛える・バランスを強くする目的で首相撲の練習を取り入れる選手は多い。以前、専門誌のインタビューでHIROYAのトレーナーを務めるノッパデッソーンも現役時代の魔裟斗が首相撲の練習をしていたエピソードを明かし「ルールに関係なく首相撲はやるべき」と説いていた。HIROYA自身「首相撲をやると身体が強くなるし、密着した時に負けない身体を作ることが出来る。ムエタイではつかんで転ばすけど、首相撲をやっていればつかまなくても相手のバランスが崩れる状況を把握できる。K−1ルールでも首相撲は活かせる場合がある」と首相撲の有効性・必要性を話した。

K−1は他の何にも変えられないもの

 今年3月に初代Krush−65kg級王座に就いたHIROYAだが、7月の初防衛戦でまさかの王座陥落。「正直、後がないと思っている」中でのK−1参戦で「客観的に見て僕がK−1に出ることをおかしいと思っている人は大勢いると思う」と自分が置かれている状況を理解している。しかし、だからこそ「今までにないくらいキツい練習で自分を追い込んできた」と自らに限界ギリギリの練習を課し「トーナメントに出る以上は優勝を目指しているし、自信を持って練習に取り組んでいる。僕が優勝すると思っている人は少ないと思うけど、ここで優勝すれば汚名返上することができる」とトーナメント制覇ですべてをひっくり返すつもりだ。

 対戦相手のトンプソンを「アグレッシブなスタイルで、ムエタイルールで戦っているけどK−1ルールに適した選手」と分析したうえで「僕より身体も小さいので当たり負けはしないと思う。下がるのではなくて圧倒して攻めて倒すつもりで戦う」と圧勝を誓うHIROYA。これまで何度もワンデートーナメントを経験しているHIROYAが考える優勝に必要なもの、それはやはり気持ちだ。「トーナメントだから力をセーブするとか考えていません。1Rからローでもパンチでも自分の身体を削るつもりで戦います。ボロボロになっても足が痛くなっても蹴り続ける。そういう精神力で勝ち進みたい」と3試合を戦い抜く覚悟を口にした。

 今回は新たなK−1のスタートとなる大会。HIROYAも含めて出場選手たちには大きな期待がかかる。「K−1は他の何にも変えられないもの」というHIROYAがK−1への想いを熱く語った。

「新しいK−1の第1回目の大会。盛り上がるのは間違いないと思うけどインパクトも必要です。そのトーナメントで優勝してHIROYAがK−1の選手、そして強い所を見せたいです。コアなファンの人たちは新しいK−1のことを知っていると思うけど、大雑把にK−1を知っている人たちはちょっと僕のことを知っているくらいだと思います。だからこそまたHIROYAという存在を知らしめて、自分とK−1をアピールしていきたいです。(K−1は特別なもの?)僕は高校1年生でデビューして、それからずっとK−1でやってきました。K−1甲子園があって自分が形成されたようなものです。だからK−1は他の何にも変えられないものです。トーナメントにはいろんな選手が出ますが、自分が一番だと信じて当日試合を迎えます」

 HIROYAは過酷なワンデートーナメントを制し、悲願のK−1王者となることが出来るか?
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