駒澤、東洋、明治……今季の戦力は?=学生駅伝シーズンが出雲からスタート
学生駅伝シーズンが13日の出雲駅伝からスタート。今季の戦力、レース展望は? 【写真は共同】
今季も中心は駒澤
昨年2冠の駒大は今年も強力だ。1万メートルを今季学生最高記録(27分49秒94)で走っている村山謙太(4年)は好調を維持。もうひとりのエース、中村匠吾(4年)は体調不良により今季前半はほとんどレースを走らなかったが、夏を過ぎてから復調。現在は順調にトレーニングを重ねている。加えて7月の世界ジュニア選手権(米国・ユージン)1万メートルで中谷圭佑(2年)が7位とこの2人に迫る成長を見せ、エース格が2枚から3枚へと増えた。
中堅層も充実しており、チーム内上位10名の1万メートル平均タイムでは他大学を抑えトップ。大八木弘明監督も「選手層は昨年以上」と自信を見せている。今年も駅伝シーズンの中心となることは間違いなさそうだ。
箱根覇者・東洋に課題 明治はスピード集団
箱根王者・東洋大は服部弾馬(写真左)ら有力選手が6名残った。しかし、彼らに次ぐ選手がまだ育っていない 【写真は共同】
「今年は一部の主力と、育成をしなければならない世代を融合しながら戦う年」と酒井俊幸監督。1年生にも潜在能力の高い選手がいるため、駅伝シーズンは経験を積みながら、戦力をそろえていくことになった。戦力的に距離が長いレースで力を発揮しそうな顔ぶれである。
今季、注目なのは明治大だ。大六野秀畝、八木沢元樹、有村優樹、文元慧らを中心に4年生に有力選手が多い。また3年生にも横手健を始め、実力者がそろっている。5000メートルの上位10名の平均タイムではトップ、1万メートルでも28分台の選手8名を擁するスピード集団である。絶対的なエースは不在だが、逆に誰もが中心になれる穴のないチームとも言えそうだ。大学駅伝では1949年の箱根駅伝以来、実に65年も優勝から遠ざかっているが、栄冠を手にする可能性を秘めている。
青学、早稲田も選手層が厚い
早稲田大は昨年までチームの中心だった大迫傑(現日清食品グループ)が抜けた穴をどう埋めるかが課題だ。しかし前回の箱根メンバー9名が残ったうえに、今年の柱である山本修平(4年)が控え、選手層は厚い。さらに1年生では光延誠が安定感を発揮。箱根2区で区間賞の高田康暉(3年)、同3区5位の武田凛太郎、同4区2位の平和真(ともに2年)らが出遅れているが、彼らが復調すれば戦力はかなり高いものになるはずだ。