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錦織が8強進出 気になるのは臀部の故障
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2回戦勝利も、あやふやな展開

シングルス2回戦を突破した錦織。しかし試合後、右臀部の痛みでダブルスを棄権した
シングルス2回戦を突破した錦織。しかし試合後、右臀部の痛みでダブルスを棄権した【Getty Images】

 第3シードのミロシュ・ラオニッチ(カナダ)に次いで第4シードの錦織圭(日清食品)も順当に2回戦を突破、ベスト8が出そろった。


 錦織の相手、ドナルド・ヤング(米国)は左利きの先行タイプ。立ち上がりの第2ゲームにはダブルフォルト、第4ゲームは0−30とリードされるなど動きに精彩を欠いた錦織だが、第5ゲームに30−40と最初のブレークポイントをつかんだ。ここで曇天から雨が落ちて来て30分間の中断。


「大事なポイントだったので、静かに集中して再開に備えました」


 試合再開直後のポイントをモノにしてサービスブレーク。そのまま第1セットを奪ったが、もう一つ乗りが悪い。第8、第10ゲームのサービスゲームはともにデュースに持ち込まれるというすっきりしない流れだった。


 ヤングも手応えを感じていたのだろう。第2セット、さらに積極的な攻撃を仕掛けてきた。第1ゲームを時速207キロのフラットサーブをたたきつけてラブゲームでキープ。立ち上がりの3度のサービスゲームで錦織に1ポイントしか与えなかった。第9ゲームには錦織がブレークポイントを握ったのだが、ここをかわされ、逆に第12ゲームにブレークポイントを握られるあやふやな展開。どうにかタイブレークに持ち込んだものの、いつもとは違う試合の雰囲気に、この日も1万2千人が埋めたセンターコートが不安に包まれ、「ガンバレ!」の声援も心なしか震えるよう。ここで負けるわけにはいかない。


 タイブレークの4ポイント目にリターンを沈め先手を奪うと、そこから打ち合いを制して最初のマッチポイントで勝負を決めた。その終わり方が、この日のゲームを象徴していただろう。ゲームセットだったにもかかわらず、錦織はベースラインで次のポイントのリターンの態勢に入って……スタンドの反応で初めて勝利に気が付いた。

右臀部の痛みでダブルスを棄権

「まったく抜けていましたね。5−3から6−3になったと思ってました。何とか終わらせたくて、スコアを間違うほど集中していました」


 それにしても、7−4を6−3と間違うだろうか? 衝撃が走ったのは、その1時間後のことだ。本来なら、この日の最後の試合に内山靖崇(北日本物産)と組んだダブルスの準々決勝を戦うことになっていた。記者会見はダブルスの試合後というアナウンスが変更になったと同時に、「錦織選手の右臀部の痛みにより、ダブルスは棄権することになりました」との通知が流れた。全米オープンからこれまで、ついぞ耳にしなかった「故障」だった。


「昨日の試合からちょっと(痛みが)ありました。先週から5試合、6試合と続いているので。今日の試合への影響もなかったとは言えないですね」


 そう言われてみれば、いつもの動きは見られなかったが、痛みそのものよりも集中力の低下にはそういう背景があったのだろう。


「(コーチの)マイケル(・チャン)には話していません。トレーナーと2人だけの秘密で……」


 軽く笑いを取ろうとするあたり、大きな心配はなさそうだが、全米オープン準優勝の「時の人」だ。いくらシード勢が総崩れとはいえ、相手は目の色を変えて向かってくる。次の対戦相手は第7シードのケビン・アンダーソン(南アフリカ)を倒したジェレミー・シャーディ(フランス)、ジュニア時代から分の悪い相手。ちょっと嫌な感じである。


(文:武田薫)

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