金メダルのみを見据えて戦う川内優輝 アジア大会・男子マラソンに挑む
世界選手権へラストチャンス
アジア大会のマラソン直前会見に臨んだ川内優輝(右から2番目)ら。目標は金メダルのみ 【写真は共同】
「今回は来年の世界選手権北京大会(中国)の代表選考会のひとつ。ここで金メダルを獲って世界選手権代表に内定しなかったら、このあとの世界選手権の代表選考レースに出場しないという決意は変わらないです」と改めて口にした川内。勝負への意欲を顔中にみなぎらせて会見に臨んでいた。
「前半はフラットで中盤にアップダウンがあり、最後には上りがあるコースだが、40キロまで競っていったら最後の上りが勝負どころ。片道コースなので当日の風向きによって作戦も変わると思うが、前半は傾斜のある道路の端を避けて集団の中を走り、脚に負担がかからないようにしたい。7〜8月には練習がうまくいかなかったが、8月のパース・マラソン(オーストラリア)から調子が良くなってきて、仁川へ来る前の田沢湖マラソンをうまく走れた。
今年は6月以降で陸連合宿を含めて40キロ走を6〜7回やっているし、山の中を走り回るトレイルランも2〜3回やり、長時間のジョギングもやってきたから。しっかりついていけば、かなり行けるのではないかと思う」
事前合宿では好調
2時間2分台という驚異的な世界記録が生まれた中で、まだ「日本人でも銅メダルは狙える」と語る川内 【Getty Images】
その結果についても「ベルリンの記録でまた世界との差は広がって世界ナンバー1になるのは難しくなったが、ベルリンでも3位以降は最後の5キロが16分台で、ラスト2.195キロも8分台に落ちている。今後日本人選手が2時間4分台を出せるようになれば、そういうレースでも銅メダルは狙えると思う。速いペースで走る選手は心が折れると一気にペースダウンするのが特徴なので、日本選手も粘り切ればその可能性はある」と話す。