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現地の外国人記者が見た今大会の日本代表
開幕前には大きな期待も「正直、失望した」

高かった日本の前評判

ブラジルW杯グループ最下位と不本意な結果に終わった日本。現地で取材する各国メディアの声を真摯に受け止め、この先の結果にどう生かすかが重要だ
ブラジルW杯グループ最下位と不本意な結果に終わった日本。現地で取材する各国メディアの声を真摯に受け止め、この先の結果にどう生かすかが重要だ【写真:FAR EAST PRESS/アフロ】

 6月14日(現地時間。以下同)のコートジボワール戦(レシフェ)でまさかの逆転負け(1−2)を喫し、その後の19日のギリシャ戦(ナタル)でドロー(0−0)、24日の最終戦・コロンビア戦(クイアバ)では控え組中心の相手に1−4の大敗を喫し、ブラジルワールドカップ(W杯)グループリーグ敗退を強いられた日本代表。親善試合で勝っているコスタリカやベルギーが8強入りする中、勝ち点1・グループ最下位という日本の結果は非常に不本意と言わざるを得ない。


 昨年11月にブリュッセルで日本が3−2で勝った試合をスタジアムで見たというベルギーのサッカー雑誌『Voetbal』のバンデ・ベルデ・ステファン記者からは「あの時の日本はものすごくいいチームでインパクトが強かったのに、わずか半年間にどうなってしまったのか?」と逆質問されてしまったほど。それだけ、各国メディアの日本の前評判は高かったと言っていい。

出てこなかった日本の“ラッキーボーイ”

本田、香川らが不発に終わった日本。ハメス・ロドリゲスのような「“ラッキーボーイ”的な存在が出てくることも重要」とベルギー記者は話す
本田、香川らが不発に終わった日本。ハメス・ロドリゲスのような「“ラッキーボーイ”的な存在が出てくることも重要」とベルギー記者は話す【写真:ロイター/アフロ】

 ギリシャ戦を取材したサンパウロの日刊紙『FOLHA DE SAO PAULO』のチャベス・メルグイゾ記者も試合前のエスタディオ・アレナ・ドゥナスで「日本とギリシャの第1戦の戦いぶりを見ると、日本の方が断然よかったと思う。日本はホンダ(本田圭佑)が素晴らしい先制点を取ったし、技術やスピードも低くなかった。コートジボワール戦ではカガワ(香川真司)が守備に回る時間が多くて苦しかったが、本来の彼はホンダとともに違いを見せられる選手。ホンダとカガワがいる日本がギリシャに負けるとは、ブラジル人は誰も考えていない。日本のMFは非常に能力が高いし、支配力ではギリシャより間違いなく上だろう」と高評価してくれていた。


 しかし、ふたを開けてみると、期待の本田も香川もギリシャ戦では決め手を欠いてしまう。主導権を握り、シュート数でも上回ったコロンビア戦でもゴールを奪えなかった。その両エースが不発に終わったことが日本低迷の最大の要因だと見る向きもある。それを指摘したのが、やはり昨年11月に対戦しているベルギーのスポーツ紙『Het Laatste Nieuws』のデクリーセ・マルク記者だ。


「今大会で勝ち残っている国を見ると、ブラジルのネイマール、アルゼンチンのリオネル・メッシ、コロンビアのハメス・ロドリゲス、ドイツのトーマス・ミュラーといったように傑出したタレントが結果を出している。ベルギーの場合は得点者は1人だけに偏っておらず、(ケビン・)デ・ブライネ、(ロメル・)ルカク、(ディボック・)オリギ、(マルアン・)フェライニ、(ドリース・)メルテンスとアタッカーが1点ずつ取っているし、(エデン・)アザールもアシストで貢献している。日本はエースのホンダとカガワが不発に終わったし、それをカバーする選手が他に出てこなかったのも痛かった。われわれのチームは、(クリスティアン・)ベンテケが4月に負傷し、その代役に抜てきされたオリギがブレイクしたが、そういう“ラッキーボーイ”的な存在が出てくることも重要。日本はそういう要素も欠けていた」と彼は厳しい目線で日本を見ていた。

元川悦子
元川悦子

1967年長野県松本市生まれ。千葉大学法経学部卒業後、業界紙、夕刊紙記者を経て、94年からフリーに。Jリーグ、日本代表、育成年代、海外まで幅広くフォロー。特に日本代表は非公開練習でもせっせと通って選手のコメントを取り、アウェー戦も全て現地取材している。ワールドカップは94年アメリカ大会から5回連続で現地へ赴いた。著書に「U−22フィリップトルシエとプラチナエイジの419日」(小学館刊)、「蹴音」(主婦の友社)、「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年」(スキージャーナル)、「『いじらない』育て方 親とコーチが語る遠藤保仁」(日本放送出版協会)、「僕らがサッカーボーイズだった頃』(カンゼン刊)、「全国制覇12回より大切な清商サッカー部の教え」(ぱる出版)、「日本初の韓国代表フィジカルコーチ 池田誠剛の生きざま 日本人として韓国代表で戦う理由 」(カンゼン)など。「勝利の街に響け凱歌―松本山雅という奇跡のクラブ 」を15年4月に汐文社から上梓した

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