DeNAグリエル、上々の成績も「まだ」 セペダの不振に思う「結果を出す難しさ」

構成:スポーツナビ

来日から約1カ月、“キューバの至宝”グリエルが日本とキューバの野球の違いや今の思いを語った 【スポーツナビ】

“キューバの至宝”ユリエスキ・グリエルが横浜DeNAに入団してから約1カ月が経過した。6月8日の東北楽天戦「3番サード」でデビューすると、いきなり4打数3安打、守っても華麗な動きで日本のファンを驚かせた。その後もスタメン出場を続け、16試合で打率3割1分、4本塁打、11打点。チームの7年ぶりとなる交流戦勝ち越しに貢献し、リーグ戦再開後も活躍を続けている。今回はグリエルにこの1カ月を振り返ってもらった。(取材日:6月24日)

まだまだ大変な初めての“海外生活”

――グリエル選手にとっては人生初めてのキューバ国外での生活ですが、ここまで4週間、日本の生活はいかがでしょうか? 

 4週間を経て、ちょっとずつ順応しつつあるのかな、という感じはしています。ただ、キューバに比べれば日本の生活は全然違うのでまだまだ大変です。ただ、できる限り早く慣れたいと思っています。

――大阪、福岡と遠征もありましたが、疲れなどはありますか?

 キューバの国内リーグではもっと長い距離のバス移動もありました。それに比べると、電車の移動は問題なく感じています。

――食事の面ではいかがですか? 

 来日前から心配していたことでした。チームの方々に準備していただいて、キューバ料理を食べています。(食事が合わないことを想定して)ベスト体重よりも少し増やして来日しましたが、今のところは1キロしか落ちていません。それも、食事の影響というよりも、シーズンインして運動量が増えたことが要因だと思います。

則本、金子千尋、五十嵐が高いレベルにある

――現在のご自身の成績をどのように捉えていますか?

 良いと思っています。初めての投手と多く対戦するので、非常に難しいものになるだろうとは考えていました。早く慣れるように努力した結果が出ています。

――WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)などで日本の投手とも対戦していますが、その時との違いは感じていますか?

 WBCには日本でもベストの投手が参加しています。それと比べれば、リーグ戦で対戦する投手とはやや違うのかな、というところは感じますが、レベルは高いと思います。

――交流戦で対戦したパ・リーグの投手で特にレベルが高いと感じたのは? また、どのような点にレベルの高さを感じましたか? 

 対戦した投手はみんなレベルが高いと感じました。ただ、その中でも則本選手(昂大/東北楽天)、金子選手(千尋/オリックス)、五十嵐選手(亮太/福岡ソフトバンク)は特に(レベルが)高いですね。コントロールが特に良いです。難しく思うのは、カウントに対する考え方の違いです。「(キューバでは)このカウントならこの球を投げるのに」と考える時に、日本では違う球を投げてきます。

――ボールが先行した時、変化球でストライクを取りに来るような時ですか?

 キューバでもたまにありますが、確かに日本の方が多く感じます。日本の投手はどの球種も完璧に投げられます。キューバですと、1種類、2種類ほど得意な球種がありますが、(日本の投手は)どの球種もしっかりと投げられるのは大きな違いです。
 
――野手で気になった選手はいますか?

 どの選手も非常にレベルが高いと感じていますが、特に印象に残っているのは糸井選手(嘉男/オリックス)ですね。より完璧な野球選手に近いと感じました。

――ヒーローインタビューや、トランペットによる応援歌の演奏など、キューバの国内リーグとは違う日本の野球文化を体験されていますが、感想は?

 キューバに比べると野球の応援が違うという印象を受けています。こちらの応援は非常に熱狂的です。キューバではほとんど音を出した応援をされたことはなかったので、その点は慣れる必要があります。また、横浜の野球ファンは非常に良い存在で、情熱的です。今は最下位に甘んじていますが、素晴らしいことに、チームを助けようと毎試合スタンドを埋めてくれています。

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