サントス監督「退場なければ勝ったかも」=試合後、ギリシャ監督会見

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ギリシャのフェルナンド・サントス監督は「退場がなければ勝ったかも」と前半に退場者が出たことを悔やんだ 【写真:ロイター/アフロ】

 サッカー日本代表は20日(日本時間、以下同)、ワールドカップ・ブラジル大会の第2戦となるギリシャ代表戦に臨み、0−0で引き分けた。日本は、大久保嘉人や内田篤人が決定的なチャンスをつかんだものの、退場で1人少なくなったギリシャの堅守を崩せず、痛恨のドローに終わった。

 試合後、ギリシャ代表のフェルナンド・サントス監督が会見に臨み、「われわれのほうが不利な状況になった」と前半38分に2枚目のイエローカードを受けてコンスタンティノス・カツラニスが退場になった場面を振り返り、「もし退場がなければ、ギリシャが勝っていたかもしれない」と悔やんだ。

 また、25日のコートジボワール戦については、日本対コロンビアの結果次第では決勝トーナメントに進出できるため、「引き分けではだめだ。勝たなければならない」と必勝を誓っていた。

数字的に見てまだ可能性を残している

 この試合は2部に分けなければならない。まず、1部については、ギリシャがよく戦い、均衡の取れた試合をしていた。ゴールにつながるはずだったが、残念ながらそれはできなかった。日本はわれわれよりもボールをキープしていた。右サイドから効果的な攻撃を見せていたが、日本はそれを生かすことができなかったのである意味で、われわれはバランスが取れていたと思う。そして、退場した選手がいたためにわれわれのほうが不利な状況になったので、選手には自分のポジションに戻って守ろうと伝えた。その結果、ボールをキープすることができたし、パスも回すことができるようになった。それでも後半は日本に圧倒的に支配されていた。少ないチャンスを生かしてカウンターを見せることができたが、それが決定打にはつながらなかった。カウンターに関してはかなりのチャンスを逸したと思う。1、2回の絶好機があったが、残念ながらうまくいかなった。特に退場してからは選手がひとり少ない状況でプレーしていたのだから選手は皆疲れていた。もし退場がなければ、ギリシャが勝っていたかもしれない。

――次のコートジボワール戦に関してはキャプテン(カツラニス )がいない。(コンスタンティノス・)ミトログルの状況は?

 ミトログルに関しては彼に状況を聞かなければならない。かなり骨に痛みがあるようだが、どうなっているのかは分からない。カツラニスに関しては、出場できないので他のオプションを見なければならない。両チームにとって、次のコートジボワール戦は非常に重要なものになる。コロンビア以外の3チームにとって重要だ。われわれの試合がどうなるかは分からないし、コロンビアと日本の試合結果にも関わってくる。コロンビアだけが勝ち点が有利な状況だが、他の3チームは数字的に見てまだ可能性を残している。なので、最終戦を待ってみたい。

――カツラニスの退場についてどう考える?

 ロングシュートやスピードが必要だったのだが、カツラニスの退場によってそれができなくなった。映像を見て分析をする必要はあるが、カツラニスは確かに2枚目の警告を受けて退場になった。ただ、後ろからのチャージでもイエローカードが出されていない場面もあった。いずれにしてもリプレーを見る必要がある。攻撃に関して、ボールを保持できず、前に出ることができなかったため難しい状況にあった。

――コートジボワール戦はどのように戦うつもりか?

 引き分けではだめだ。勝たなければならない。コートジボワールは3得点を挙げているが、われわれはまだ無得点だ。勝つ以外に解決策はない。われわれは全力を尽くさなければならない。

――コートジボワール戦では何点取りたいと考えているのか?

 コートジボワールにわれわれが勝ち、コロンビアが日本に勝つか引き分ければ決勝トーナメントに進むことができる。なのでそれほどゴールは必要ない、ただ勝てばいいのだ。

――日本が勝った場合、ギリシャもゴールが必要になるが?

 日本はまだ1得点しか挙げていないし、それほど多くの得点を挙げてはいない。日本とコロンビアの結果にもよるが、われわれ自身の力にかかってくる。

日本は非常に良いパフォーマンスを見せた

――湿度や気温が高く、プレーが難しい状況だったと思うが、日本のパスワークは想像以上だったか?(田村修一/フリーランス)

 日本は非常に良いパフォーマンスを見せた。日本のプレーを見てきたが、今までのチームよりも攻撃的だったと思う。もちろん、どのチームも日本のことを研究してきているが、日本は個人の技術も優れているし、スピードもある。気候に関してはつらいものではあるが、それを口実としては使えないし、いいわけにはならない。

――これまでのコートジボワールのプレーを見て次戦の展望は?

 コートジボワールは優れた選手が多い。フィジカルにも強いチームだ。しかし、試合中に苦労していたところもあるし、われわれとしてはマンツーマンで戦わなければならないし、プレッシャーをかけていかなければならない。前線、中盤においてはそうだが、守備はそれほどではない。われわれは勇気を持って大胆にプレーしなければならない。選手たちは今日その勇気を見せてくれていた。次の試合は最善を尽くして、勝つことができると思う。

――日本がコロンビアに勝つためのアドバイスはあるか?

 私はコロンビアにアドバイスをしますよ(笑)。日本には勝たせないでくださいとコロンビアに頼みます。私の立場ではそれぐらいしか言えない(笑)。

――退場者が出た後、日本にかなり押し込まれた。無失点で終わることができた要因は?

 退場は試合に大きな影響を与えた。11対11と11対10は違う。より相手FWに近づいてプレーする必要があった。そのため、ゴールは遠くなってしまい、それだけ攻撃をされやすくなってしまった。ハーフタイムに修正を加えたが、より守備的に、コンパクトにプレーをした上でカウンターを狙わなければならなくなった。タイミング良くボールを奪い、スペースを利用してパスを通すことは、ある程度うまくいった。もっとボールをキープすることができたと思うが、枠を外すシュートばかりだった。だが、選手たちのプレーは見事だったと思う。

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