世界8強へ!日本代表「次の一手」 ラグビーW杯に向けて課題解決を
「ターゲットはW杯で準々決勝進出」
香港に完勝し、W杯出場を決めた日本代表 【築田純】
日本代表を率いるオーストラリア人のエディー・ジョーンズHC(ヘッドコーチ)は破顔することなく、「非常にタフなゲームでしたが、選手たちが我慢強く戦ってくれた。次のターゲットはW杯で準々決勝(ベスト8)に進出すること。今から、その目標に向けて準備していきたい」と来年9月に開幕する本番へと気持ちを切り替えた。
日本代表にとってアジア予選は勝って当たり前だ。今春のターゲットは「W杯の出場権を得ること」と言いつつも、5月30日のサモア代表から始まる、カナダ代表、アメリカ代表、イタリア代表との4連戦を見据えていた。「A5N後は悪い試合が続く傾向がある。しっかりと勝ちにいきたい」と指揮官が言うように、4月から試合を重ねながらも、相変わらずの3部練習で強化を進めた。
厳しい環境でも大量得点を奪う
香港戦で3トライを奪った20歳の藤田 【築田純】
その成果は出ていたと言っていいだろう。アウェイで、しかも体感気温は40度を超える中で戦ったフィリピン代表には99得点、スリランカ代表には歴代3位の132得点を挙げ、続く韓国代表戦、香港代表戦でもフィジカル、フィットネス、セットプレーで圧倒し前半で勝負を決めた。
エディーHC「本当にスクラムは良くなっている」
81キャップで歴代最多タイとなった大野均(中央)。セットプレーの強化が進んでいる。 【築田純】
「本当にスクラムは良くなっている。トップのチームと対戦していないのでどこまで強くなっているか分からないが、これからのテストマッチで試されることになるでしょう」とジョーンズHCはほおを緩めた。FW第一列では最多の50キャップ以上を重ねているPR畠山健介(サントリー)も「バック5(LO、FL、No.8の総称)の意識が高まってきた。今後は相手のレベルが上がるが良いスクラムを組みたい」と、より自信を深めていた。