全国6000カ所制覇 移動をスポーツとして楽しむ

エクストリーム出社協会

1つでも多くの土地を回るための秘策

移動することの魅力を存分に語ってくれた紫煙さん 【日本エクストリーム出社協会】

 1つでも多くの土地を回るため、効率のよい移動手段を追い求める紫煙さん。移動手段の選択も、おのずとそれに特化した形となっていった。

「主に利用するのは夜行バスや飛行機など、寝ていても移動できるもの。時間を目いっぱい使うなら夜行バスですね。金曜の夜に出て月曜の朝に帰ってくれば、時間をフルに使えます」

 3日間1000円で一定区間乗り放題となる限定チケットを発売する高速バス会社や、夕方5時以降に借りると翌朝からのレンタル扱いとしてくれるレンタカー会社など、便利なサービスを提供している会社があることも分かったという。

「効率の良い移動方法を考えていくうちに、だんだんと詳しくなってきました。教えてもらったり、自分で見つけたり。移動手段に関する知識は必要ですね。交通費を安く済ませないとあちこち移動できないので」

「自分で何とかしないといけない」状況を楽しむ

 移動は判断の連続。うまくいかない状況も含めて、楽しむ構えができてきたと紫煙さんは話す。

「予定通りに移動するためのデッドラインを決めたり、予定通りに乗られなかった時のルートは考えています。行きたい場所が2つあったとして、どちらかへ行けなくなったとき、行けない場所の方をどう残したら、次回再チャレンジするときにやりやすいか。『未来の自分にやさしくする』ことをルールにしています。

 移動を極めることで、行動力がつきました(笑)。基本は1人で移動するので、あらゆることを自分で何とかしないといけない。そのために計画もしっかり立てられるようになりました。移動のための時間も限られているので、無駄なことはできませんから」

 目標に向かって突き進む。仮にそれがかなわなくとも、次の瞬間から、いかに次の行動に近づけるか判断して進む――移動をスポーツアクティビティととらえ、自らの限界に挑み続ける男の顔は、諸行無常の毎日を自力で突き進む楽しさに溢れていた。

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著者プロフィール

「出社をスポーツに!」を合言葉に、出勤時間中、どこまでアクティブに遊べるかを競う「エクストリーム出社」を提唱しているサラリーマン集団。競技の模様は、Twitterハッシュタグ「#エクストリーム出社」で見ることができる。著書に『サラリーマンは早朝旅行をしよう!』(SB新書)

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