イスラボニータ2冠へDNA解析が後押し!?=最先端の“お墨付き”その信頼性は?
出血覚悟で信頼性を実証
イスラボニータが「エクイノム・スピード遺伝子検査」の信頼性をさらに高める結果を示してみせるか 【写真:中原義史】
果たしてダービーにおけるドーンアプローチは、明らかなスタミナ切れを起こし、最下位の12着に大敗した。生産者としては残念な結果に終わったが、エクイノム社社長としてのジム・ボルジャー氏は、ある意味で出血覚悟の“賭け”に勝ったわけだ。
学術的なことは門外漢の私だが、人間の場合も、瞬発力を生み出す速筋と持久力を生み出す遅筋の量の比率は、遺伝的に決まっているという話を聞いた事がある。恐らく同様のことが競走馬にも言えるのかもしれない。
そこでふと、思い出したのは“暁のブルボン特急”の愛称で親しまれたミホノブルボンだ。筋骨隆々のスプリンター体型ながら、皐月賞とダービーを逃げ切り圧勝、菊花賞でもライスシャワーの執拗な追走にこそ屈したものの2着に踏みとどまった92年の準3冠馬。あの馬の遺伝子型は一体、どのタイプだったのだろうか……と興味は尽きない。
ともあれ、今年のイスラボニータは「C:T型」。2冠を達成すれば、昨年の英国ダービーとは別の形で「エクイノム・スピード遺伝子検査」の実用性が証明されることになるが、果たして結果はどうなるのか……。注目の第81回日本ダービーは東京・府中の東京競馬場、6月1日、午後3時40分、全国注視のダービーゲートが切って落とされる。