錦織、ケガで不安も「できる限りのことをやる」=全仏オープン直前インタビュー

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トップ10プレイヤーとして初めて迎えるグランドスラム「全仏オープン」を前に、錦織が今の思いを語った 【写真:アフロ】

 フランス・パリで開幕した2014年のグランドスラム第2戦「全仏オープンテニス」。大会第2日に、いよいよ日本のエース・錦織圭(日清食品)が登場する。錦織は4月に行われたバルセロナ・オープンで自身初となるクレーコートで優勝し、今季2勝目を挙げると、5月のマドリッド・オープンでは、ダビド・フェレール(スペイン)やマイロス・ラオニッチ(カナダ)らを破り決勝に進出。世界1位のラファエル・ナダル(スペイン)をあと一歩のところまで追い詰めた。結局この試合をケガのために途中棄権し、惜しくも準優勝となったが、クレーコート2大会で見事な結果を残し、念願のトップ10入りも果たした。
 そんな錦織に、現地パリで独占インタビューを行った。

トップ10入りで「一段とステップアップできた」

――練習を終えて、外国の方からもたくさんサインを求められていました。トップ10プレーヤーとしての気持ちはいかがでしょうか?

 自分で言うのも何ですが、バルセロナで優勝してヨーロッパでの知名度が急に上がりました。いろんな人から声を掛けられるのはうれしいことでもあります。こうやってトップ10に入って、一段とステップアップができたと思います。

――フェレールやロジャー・フェデラー(スイス)を下した3月のソニー・オープンでの快進撃から始まって、バルセロナで優勝、マドリッドでは準優勝を果たしました。そして迎えるグランドスラムです。今、率直にどんな心境ですか?

 ケガのこともあるので不安な部分もあります。今年はこうやって調子が上がってきて、バルセロナで優勝してマドリッドも決勝までいけました。クレーで戦えることは間違いないと思うので、コンディションをしっかり整えて1回戦に臨みたいと思います。

――マドリッドの表彰式でナダルとはどんな話をされたのでしょうか?

 ナダルには慰められたというか。あまり落ち込まないようにと優しい言葉をいただきました。表彰式の時にも「良い試合だった」と言われました。(声を掛けられて)少し気持ちは落ち着きました。

チャンコーチの経験談を生かす

――錦織選手のファンはケガを心配しています。話せる範囲で今の状態を教えてください。

 日に日に良くはなっています。まだ100パーセントとは言えませんが、しっかり準備をして、できるだけのことをやって1回戦に臨みたいです。

――マイケル・チャンコーチからのアドバイスはありましたか?

 彼にも「痛みがあれば無理はするな」と言われています。痛みがあっても勝てる場合がありますから。彼も言っていましたが、現役の時に最初は痛みがあっても、何試合かやっているうちに、それが段々と引いて決勝までいったりしています。映像で彼の優勝は見ていますし、彼のクレーでの経験談が自分のテニスにも役立っています。かなり良いアドバイスをもらえています。

――クレーとは、錦織選手にとってどういうサーフェスですか?

 クレーでの戦い方がかなり分かってきて、自信もついています。ドローやコンディションもあると思いますが、全仏オープンは他のグランドスラムに比べても、チャンスはあると思います。

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