錦織、ケガで不安も「できる限りのことをやる」=全仏オープン直前インタビュー
トップ10プレイヤーとして初めて迎えるグランドスラム「全仏オープン」を前に、錦織が今の思いを語った 【写真:アフロ】
そんな錦織に、現地パリで独占インタビューを行った。
トップ10入りで「一段とステップアップできた」
自分で言うのも何ですが、バルセロナで優勝してヨーロッパでの知名度が急に上がりました。いろんな人から声を掛けられるのはうれしいことでもあります。こうやってトップ10に入って、一段とステップアップができたと思います。
――フェレールやロジャー・フェデラー(スイス)を下した3月のソニー・オープンでの快進撃から始まって、バルセロナで優勝、マドリッドでは準優勝を果たしました。そして迎えるグランドスラムです。今、率直にどんな心境ですか?
ケガのこともあるので不安な部分もあります。今年はこうやって調子が上がってきて、バルセロナで優勝してマドリッドも決勝までいけました。クレーで戦えることは間違いないと思うので、コンディションをしっかり整えて1回戦に臨みたいと思います。
――マドリッドの表彰式でナダルとはどんな話をされたのでしょうか?
ナダルには慰められたというか。あまり落ち込まないようにと優しい言葉をいただきました。表彰式の時にも「良い試合だった」と言われました。(声を掛けられて)少し気持ちは落ち着きました。
チャンコーチの経験談を生かす
日に日に良くはなっています。まだ100パーセントとは言えませんが、しっかり準備をして、できるだけのことをやって1回戦に臨みたいです。
――マイケル・チャンコーチからのアドバイスはありましたか?
彼にも「痛みがあれば無理はするな」と言われています。痛みがあっても勝てる場合がありますから。彼も言っていましたが、現役の時に最初は痛みがあっても、何試合かやっているうちに、それが段々と引いて決勝までいったりしています。映像で彼の優勝は見ていますし、彼のクレーでの経験談が自分のテニスにも役立っています。かなり良いアドバイスをもらえています。
――クレーとは、錦織選手にとってどういうサーフェスですか?
クレーでの戦い方がかなり分かってきて、自信もついています。ドローやコンディションもあると思いますが、全仏オープンは他のグランドスラムに比べても、チャンスはあると思います。