バンタム級6位・水垣がUFC173出陣=「インパクトを残して王座戦へつなげる」

長谷川亮

「勝負の年」に5連勝を狙う

UFC173でフランシスコ・リベラと対戦する水垣。今後のタイトルマッチを視野に入れた大事な一戦となる 【長谷川亮】

 現在UFCバンタム級6位と好ポジションに位置する水垣偉弥は、来たる25日(日本時間)に行われる「UFC173」で同級10位のフランシスコ・リベラと対戦する。昨年末に30歳を迎え、今年を「勝負の年」と位置づける水垣は、5連勝をマークしタイトルマッチへ前進することができるか。

――今日は解説お疲れさまでした(※取材は4月20日、WOWOWでの「UFC171.5」収録後に行われた)。感想はいかがですか。

 UFCの生は初めてなのでちょっと緊張しました(苦笑)。でも、周りがプロの方で自分は思ったことを喋れば上手くまとめてくれるので、そういう意味では全然気楽でしたけど。

――今日印象に残った試合というと、やはり解説でも話をされていましたが、ドナルド・セラーニvs.エジソン・バルボーザ戦でしょうか(セラーニがパンチを受け劣勢に立つもジャブをクリーンヒットしてダウンを奪い、すかさずバックへ回ってチョークスリーパーで1R3分15秒、一本勝ち)。

 きっと面白い試合になるだろうなと思っていて、セラーニの気の強さがいい方に出た感じです。あそこ(序盤にパンチを受けての劣勢)で弱気になるのはよくないですけど、逆にセラーニの場合はそこでやられそうになっても「勝負してやる!」ってなっちゃうじゃないですか。それが逆に心配だったんですけど、良かったです。

――ということはセラーニ寄り、応援的立場で観戦していたのでしょうか。

 セラーニは好きですね。まぁ、WECからずっと一緒にやってる選手ですし(※WECは水垣がかつて参戦し、軽量級を中心に活動していた団体。2011年からUFCに吸収された)。

試合前でも平気で対戦相手と喋れる

――では同士のような感じでしょうか?

 でも同じ日の大会だとホテルとかで会ったりするんですけど、セラーニはちょっと怖い雰囲気で、少し挨拶したぐらいであまり喋ったことはないんです(苦笑)。話しやすい人とそうでない人がいて、セラーニの場合は常にピリピリしている感じがあって。

――逆によく話をする選手というのはどなたになるのですか?

 試合へ行くと会うのは同じ日に試合がある人たちなので、その中で話しやすい人とかですね。ホテル内に練習場所がコーナー毎に用意されているんですけど、そこで同じ時間で会う人とかとは結構喋ったりします。セラーニはもう試合に向けて集中している感じがあったので、あんまり喋りにくかったです。でもユライア(・フェイバー)なんかは僕と対戦する時でも計量の前、水抜きしている時も一緒で喋ったりしました(ユライアvs.水垣戦は2010年11月に行われ、1Rユライアがチョークスリーパーで一本勝ち)。走りに行こうと思って練習場所へ行ったらユライアがいて、普通に手を振ってきて、全然気にしない感じでした(笑)。僕もほんとに試合をする時だけで、あとは全然平気です。

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著者プロフィール

1977年、東京都出身。「ゴング格闘技」編集部を経て2005年よりフリーのライターに。格闘技を中心に取材を行い、同年よりスポーツナビにも執筆を開始。そのほか映画関連やコラムの執筆、ドキュメンタリー映画『琉球シネマパラダイス』(2017)『沖縄工芸パラダイス』(2019)の監督も。

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