藤波が1日2試合で自身の還暦を祝福 LEONAは丸藤に完敗も再戦直訴

高木裕美

杉浦にコブラツイストをかける藤波。1日2試合で自身の還暦を祝福 【t.SAKUMA】

 11日のドラディション 「DRAGON FOREVER」東京・後楽園ホール大会は、昨年12月28日に還暦を迎えた藤波辰爾の記念大会として開催され、多くの観客を動員した。
 主役となる藤波は1日2試合に出陣。 第1試合では、赤いタイツの「レッドドラゴン」スタイルで、かつての付き人である金本浩二と対戦。わずか5分という時間の中で、ドラゴンスクリューやドラゴンスリーパーを繰り出し、観客を魅了した。

「還暦は通過点。もう少し夢を追い続けていきたい」

藤波は長年に渡り支えてくれた伽織夫人をリングに上げて感謝 【t.SAKUMA】

 メインイベントでは、藤原喜明と組んで、杉浦貴&齋藤彰俊組と対戦。念願の初対決が実現した杉浦に、「このオヤジ」と挑発され、サッカーボールキックを打ち込まれるも、お返しの風車式バックブリーカーを炸裂。場外戦でも一歩も引かず、藤原のワキ固めによる勝利をアシストした。
 60歳というひとつの節目を迎えた藤波だが、「還暦は選手としての通過点。大好きなリングの上で、もう少し夢を追い続けていきたい」と、長年に渡り支えてくれた伽織夫人をリングに上げて感謝しつつ、まだまだ現役続行をアピール。「これからは自身との戦いになる」と、年齢や過去の栄光に甘えず、これからも名勝負を作り上げていくことを誓った。

丸藤高評価も「やられたらやり返すのがプロレス」と闘志

丸藤に完敗したLEONAは試合後も闘志を見せ再戦を直訴 【t.SAKUMA】

 昨年11月19日に同所でデビューした藤波二世のLEONAは、“天才”の異名を持つノアの丸藤正道と一騎打ち。丸藤の強烈な逆水平チョップに胸板を真っ赤に腫らし、顔面を踏み付けられながらも、チョップ、エルボーで食い下がり、ドラゴンスクリューやダブルアームスープレックス、ドロップキックで意地を見せるも、不知火からのパーフェクトフェースロックに力尽きた。
 丸藤から「面白かった。今のプロレスに合わせないところがいい」と、高評価を得たLEONAだが、試合後は丸藤を張っていき、「またお願いします」と即座に再戦を直訴。「やられたらやり返すのがプロレス。今日は負けたから、これ以上言葉はない」と、闘志をむき出しにした。

初代タイガーと船木が好連携

 セミファイナルでは、初代タイガーマスク&船木誠勝組vs.長井満也&アレクサンダー大塚組という、UWFの遺伝子を受け継ぐ4人の対戦が実現。2度目のタッグ結成となった初代&船木組がコンディションの良さを見せ付け、船木が浴びせ蹴りからのハイブリッドブラスターで因縁の深い長井を粉砕した。
 試合後、初代と船木がガッチリと握手。「頼りがいがある。助かった」という初代に、「いい配分ができている気がする」と船木も呼応し、互いに今後もタッグ結成を熱望した。
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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