主将から司令塔へ 廣瀬俊朗の挑戦 エディーHCが決めたコンバート
「廣瀬を10番に変えようと思っている」
攻撃の司令塔であるスタンドオフ(SO)に挑戦している廣瀬 【斉藤健仁】
W杯で「ベスト8」を目標に掲げる世界的名将は3月、日本代表スコッド発表の記者会見で、キャプテンの明言を避けた。そして、「(4月の)合宿2日目に発表する」と公言していた通り、WTB廣瀬に代わり、新スキッパーにFLリーチ マイケル(東芝)を指名した。
ジョーンズHCは、昨年のウェールズ代表戦の勝利などに尽力した廣瀬に対して「2年間、すばらしいキャプテンを務めてくれました。日本のラグビーのために彼がやってくれたことに感謝をしている。ハードワークをして本当に強いチームを作ってくれた」と労いつつも、「今シーズン、彼にポジションを保証することができない。(スコッドの)WTBの質を見ると廣瀬を10番に変えようと思っている」とコンバートも明らかにした。
指揮官やチームからの信頼は変わらず
宮崎合宿では新たなチャレンジに意欲的に取り組んだ 【斉藤健仁】
過去2年間、チームを牽引してきた廣瀬は「寂しさがないと言ったら嘘になりますが、キャプテンを選ぶのはヘッドコーチです。自分の役割が絶対あるので、チームのために与えられた仕事を全力でやりたい」と力強く言い切った。
主将を退いた廣瀬だが、指揮官やチームメイトからの信頼は揺るがない。ジョーンズHCが「日本代表にとって大事な選手」と言うように、リーダーグループの一員を務め、練習では積極的に若手に話かける姿が目立つ。「(こういったことは)昔から自分のスタイルでもあるし、エディーからも求められている。BKは若い選手も多いので、逆の立場ならどうしてほしいか考えてサポートしている」(廣瀬)