エピファの敵は近年最強の香港ダービー馬=香港クイーンエリザベス2世カップ展望
非凡な能力デザインズオンローマ
エピファネイア最大のライバルとなるのは、この香港ダービー馬・デザインズオンローマだろう 【photo by THE HONG KONG JOCKEY CLUB】
これに該当するのは、先月の香港ダービーを制したデザインズオンローマ(セン4、父ホーリーローマンエンペラー)だ。年長馬のトップクラスとの対戦は初めてだが、距離延びてからの競馬ぶりに非凡な能力が漂う。また、6歳がネックになるが、昨年の覇者でJ.ムーア厩舎とJ.モレイラ騎手の黄金コンビで臨むミリタリーアタック(セン6、父オラトリオ)、昨年12月のG1香港ヴァーズの勝ち馬で前走のG1ドバイシーマクラシックでジェンティルドンナの5着したドミナント(セン6、父カシーク)も末脚強靱。レース史上初の同一厩舎による1、2、3着独占もあり得る顔ぶれだ。
シャティンの芝はエピファネイア向き
シャティンの芝はパワータイプのエピファネイア向き、実力を考えれば突き抜けることも十分可能 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】
アンコイルドは勝ち鞍(5勝)すべてが芝2000m戦。フランス産のジャイアンツコーズウェイ産駒で少し時計のかかる馬場はぴったり。逃げ馬をマークする絶好のポジションで好結果をめざす。
南アフリカのヴェルシンゲトリクス(牡4、父シルヴァノ)は、G1ドバイデューティフリー(2着)でジャスタウェイに完膚なきまでに叩きのめされて連勝がストップ。南アフリカ時代に2000mのG1勝ちがあり距離はこなせそうだが、ここも相手が強く、突き抜けるまではどうか。
V候補は3頭、三つ巴にアンコイルドがどこまで
三つ巴の争いにアンコイルドがどこまで迫れるか 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】
○ミリタリーアタック
▲エピファネイア
☆ディビヤニ
△アンコイルド
△ドミナント
△ヴェルシンゲトリクス
中心は近年最強のダービー馬と評判の高いデザインズオンローマ。相手はこの時期に強いミリタリーアタック。これをまとめて負かす力を秘めるエピファネイアを加えた3頭が優勝候補。地力あるドミナント、ヴェルシンゲトリクス、アンコイルドが入着候補。穴馬には香港ダービー(3着)で強烈な末脚を披露したディビヤニ(セン4、父シャマーダル)を挙げる。見応えある競馬が見られそうだ。
(文:奥野庸介)
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ