【パンクラス】現役王者対決はパンクラスISAOに軍配=近藤がリングス出身・成瀬に判定勝利

長谷川亮

パンクラス王者ISAOが修斗王者・弘中にTKO勝ち

パンクラス王者ISAOが修斗王者・弘中相手に打撃で活路を見出し、最後はTKO勝ちを飾った 【t.SAKUMA】

 ナンバーシリーズではリングを使用する最後の大会となる、パンクラスの「PANCRASE 257」が30日、神奈川・横浜文化体育館で開催された。

 メインイベントはキング・オブ・パンクラシストISAOと、修斗世界王者である弘中邦佳による王者対決。試合はお互い打撃のクリーンヒットを与えず、寝技になってもどちらも相手に攻勢を与える前に立つなど、互角の展開で最終第3Rを迎える。

 このまま均衡の崩れないまま判定決着かと思われた一戦だったが、左インローを打ち込み弘中がバランスを崩すと、ISAOはそこを逃さず右ハイ、右フックと追い打ちし、ダウンした弘中へさらにサッカーボールキックを連打。これを顔に浴び、弘中の動きが止まったのを見るとレフェリーは試合を止め、王者対決は3R1分58秒、ISAOがTKOで勝利した。

かつて絶縁状態だったリングス勢も一緒に記念撮影

近藤と成瀬を中心にパンクラス出身のみのる、リングス出身の高阪らがナンバーシリーズ最後のリングで記念撮影 【t.SAKUMA】

 第11試合ではキャリア18年となる今も戦い続けるパンクラスのレジェンド・近藤有己と、昨年復帰を果たした元リングスの成瀬昌由による対戦が実現。近藤が高橋義生と伊藤崇文、成瀬が高阪剛、山本宜久、金原弘光を引き連れ試合に臨み、対抗戦のようなムードの中行われた一戦は、成瀬が右クロス、バックハンドチョップと打撃を当てたが、テイクダウンから寝技で優位に進めた近藤が2−0での判定勝ち。

 かつては絶縁状態にあったパンクラスとリングスだが、試合後は「今日でリングが最後なので、リングの歴史を作ってきた僕らで記念撮影させてください」という近藤の呼び掛けに応じて鈴木みのる、菊田早苗、北岡悟といった選手たちがリングへ上がり、リングとの別れを惜しんでいた。

 またセミファイナルではスーパーフライ級の絶対王者・清水清隆が山本篤に1RTKOで勝利。実に6度目となる防衛を果たしている。
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

1977年、東京都出身。「ゴング格闘技」編集部を経て2005年よりフリーのライターに。格闘技を中心に取材を行い、同年よりスポーツナビにも執筆を開始。そのほか映画関連やコラムの執筆、ドキュメンタリー映画『琉球シネマパラダイス』(2017)『沖縄工芸パラダイス』(2019)の監督も。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント