UFC、愛弟子・堀口、そして自分――
山本“KID”徳郁独占インタビュー

アルドもバラオンも軸がブレない

WOWOWで放送された「UFC169」の解説を務めた山本“KID”徳郁選手に独占インタビュー
WOWOWで放送された「UFC169」の解説を務めた山本“KID”徳郁選手に独占インタビュー【長谷川亮】

 WOWOWで生中継された「UFC169」(日本時間2月2日)のゲスト解説に山本“KID”徳郁が登場。ヘナン・バラオン、ジョゼ・アルドというUFCの2大王者をKIDはいかに見たのか。また、同大会を欠場となった愛弟子・堀口恭司の現状とその資質、さらに待たれる自身の復帰についても語ってもらった。


――KID選手と階級の近いバンタム級(61.2kg以下)王者ヘナン・バラオン、フェザー級(65.8kg以下)王者ジョゼ・アルドが防衛を果たした大会でしたが、ご覧になっていかがでしたか?


 自分はWOWOWに入っていなくていつもはライブで観戦できないんですけど、今日は見たい選手も見られたしうれしかったです。UFCはYouTubeで見られなくてハイライトとかなんですよね。だからこれを機にWOWOWに入ろうかなと思いました。


――“見たい選手”というのはやはりアルドやバラオンですか?


 そうですね。2人のいいところだったり、「自分だったらどう動くか」っていうのを考えて見てました。2人とも言えるのは軸がブレない。それが一番大きいと思います。動いてもずっと頭がブレない。そうするとカウンターも出しやすいし、自分が攻撃しに行ってもコンビネーションをちゃんと最後まで出せる、そういう軸を持ってる。あとは相手の攻撃もちゃんと見極められるから、身体の使い方がうまいですよね。


――たしかにアルドもバラオンも相手の攻撃の見極めが抜群にいい印象でした。


 あれは下手に頭を動かさない、無駄な攻撃はしない、みたいな意識だと思います。対戦相手と比べて、2人は無駄な動きをしてない感じでした。それで相手が止まったところをパーンと打つ。


――KID選手も同様に、攻撃の見切りや目のいい印象があります。


 これまで調子のいい時はそれが意識しないでもできていたんですけど、今考えると調子悪い時は(軸が)ブレブレだったなと思います。そういうのが今になってちゃんと分かるようになりました。アルドとバラオンはスタイルはちょっと違うんですけど、言えるのは軸をブラさないですよね。


――KID選手も何か軸を保つようなトレーニングをしているのですか?


 それはペラペラ言えないし秘密です(笑)。でも2人がどうやってるのか知りたいし、探りに行ってください(笑)。

堀口恭司はポンポンポンとベルトまで行く

「UFC169」に参戦予定もケガで欠場した堀口。師匠・KIDはその素質に太鼓判を押す
「UFC169」に参戦予定もケガで欠場した堀口。師匠・KIDはその素質に太鼓判を押す【t.SAKUMA】

――たしかに気になるところですね。今日は欠場となってしまいましたが、堀口選手のケガの状況を教えてください。


 もう練習できてるし、全然大丈夫です。ただ試合直前だったし、そういう時は試合やらない方がいいって無理をさせませんでした。いい試合ができないし、選手寿命も短くなる。恭司は若いし、まだこれから長いから。


――このケガの後、堀口選手はどうしていけばいいでしょうか?


 今まで通りで全然問題ないです。やっぱり恭司も軸が絶対ブレなくて、そこが強さです。だから恭司から結構勉強になってます。


――今回はフライ級でランカーとの対戦が予定されていた堀口選手ですが、この階級での活躍をどう見ていますか?


 恭司は確実にベルトの位置まで行くと思います。それこそポンポンポンとベルトまで行くんじゃないですか。


――それぐらい堀口選手というのはKID選手から見てもモノが違うと。


 違いますね。今日の2人のチャンピオンもスゴいですけど、恭司の方が瞬発力やパンチの当てる速さとかは全然上だと思う。恭司は全然ズバ抜けてます。


――普段の堀口選手というのはどんな感じなんですか?


 普段はすごい真面目で、練習やり過ぎだろっていうぐらいやってます。


――今回もそうしたオーバーワークからケガをしてしまったのでしょうか?


 今回のはほんと事故みたいなアクシデントです。でも恭司に関しては回復も早いし、全然大丈夫です。

長谷川亮

1977年、東京都出身。「ゴング格闘技」編集部を経て2005年よりフリーのライターに。格闘技を中心に取材を行い、同年よりスポーツナビにも執筆を開始。そのほか映画関連やコラムの執筆、ドキュメンタリー映画『琉球シネマパラダイス』(2017)『沖縄工芸パラダイス』(2019)の監督も。

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