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MVP獲得の富樫勇樹、視線の先はNBA
bjリーグオールスターで示した存在感
地元・秋田で開催されたオールスターでMVPを獲得した富樫。コート上で躍動し、抜群の存在感を示した
地元・秋田で開催されたオールスターでMVPを獲得した富樫。コート上で躍動し、抜群の存在感を示した【(C)AFLO SPORTS/bj-league】

 プロバスケットボール「bjリーグ」のオールスターゲームが26日、秋田市立体育館で行われ、TEAM EASTが98−91でTEAM WESTを破り、5年ぶりの勝利を手にした。bjリーグを代表する選手が集結したオールスターで、ひときわ大きな声援を受けていたのが、地元・秋田ノーザンハピネッツに所属する弱冠20歳の富樫勇樹だ。


「オールスターだけど、あまり緊張せず楽しめました」という富樫は、その言葉どおりコート上で躍動。初出場かつ、ホームの大歓声という独特の雰囲気に物怖じすることなく、23得点5アシストの活躍をみせ、見事MVPを獲得。スター選手が競演する大舞台で、改めてその存在感を示すこととなった。TEAM EASTを率いた秋田の中村和雄HC(ヘッドコーチ)は、試合後の会見で「あの中で動じることなくやれることがすごい。オールスターでの活躍は、彼が日本のNo.1ガードだと証明するものだった」と手放しで褒め称えた。

1番のファンは中村HC

 中村HCは富樫に対して「あの子の一番のファンは俺」と公言するほど、その才能にほれ込んでいる。中村HCは富樫の父親と知り合いということもあり、小学生の時から富樫を見てきた。「20歳の子供にしては決しておごらず、とても素直。この素直さがあれば、これからもっともっと伸びてくる。中学卒業後に米国に送り出したのも、彼には大きな可能性を感じたから。間違いなく将来の日本を背負って立つプレイヤーになる」と富樫に期待する。


「挑戦するのはABA(アメリカン・バスケットボール・アソシエーション)やCBA(コンチネンタル・バスケットボール・アソシエーション)じゃなく、NBAかNBADL(NBAデベロップメント・リーグ)じゃなきゃ俺はダメだと思っている。まだ若いから5年ぐらい挑戦したらいい」と考える中村HCは、試合のビデオを積極的にエージェントに送り、自分のネットワークを駆使して、富樫の海外挑戦を全面的にバックアップしている。富樫自身も「高いレベルでやりたいという意欲はあるし、タイミングをみて挑戦したい」と海外へ挑戦することに前向きだ。

フィジカルとリーダーシップの向上が必要と痛感

富樫は米国に留学しフィジカルとリーダーシップの向上が必要と痛感。多くの外国籍選手と対戦できるbjリーグを選んだ
富樫は米国に留学しフィジカルとリーダーシップの向上が必要と痛感。多くの外国籍選手と対戦できるbjリーグを選んだ【(C)Akita Northern Happinets/bj-league】

 中学卒業後、中村HCの薦めもあり全米トップクラスのバスケ名門校、モントロス・クリスチャン高校に留学した富樫。1年目は環境の違いと英語でのコミュニケーションに苦しんだものの、2年目に入ると英語力も向上し、周りとコミュニケーションが取れるようになった。それによってより自分らしくプレーできるようになったという。充実した高校生活を送り、卒業後はNCAA(全米大学体育協会)1部の大学へ進学する選択肢もあったが「行きたい大学にアタックするのが遅かったこともありますが、うまくタイミングが合いませんでした。いいオファーを頂けた大学は、環境やスクールが自分の中で納得いかない部分もあって……」と、希望通りにいかなかった経緯を語った。悩みに悩んだ結果、最終的に大学進学を諦め、日本でのプレーを選んだ。


「身長のハンディをカバーできるだけのフィジカル面とリーダーシップの部分が自分にはまだまだ足りなかったと思います。だから希望する大学からのオファーにつながらなかったのではないかな」と当時を振り返る。しかし再び米国でプレーする夢は諦めていない。自分に足りなかった部分を埋めるため、日本でのプレーはより多くの外国籍選手と対戦できるbjリーグを選んだ。「もちろんJBL(現NBL)という選択肢もあったのですが、bjリーグは外国籍選手が多いという点が、自分にとってはとても魅力的でした」

柴田愛子

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