すでに日本をリード?香港競馬の『今』
香港国際競走の華やかさ、盛り上がりぶり
熱気にあふれていた香港国際競走、日本競馬と何が違うのか? 【提供:橋本全弘】
昨年12月、私は香港へ出向き、香港国際競走を観戦した。ロードカナロアの5馬身差圧勝劇、そしてトウケイヘイローの香港カップ2着の頑張りも日本人としては嬉しかったが、それ以上に感じたのは香港競馬の華やかさや盛り上がりぶり、そして国際競走として世界の競馬シーンに認知されているステータスの高さである。香港国際競走デーを観戦したことで、香港競馬が東アジアをリードする競馬組織であることを認めざるを得ない……という気持ちになった。
歴史あるJCが衰退傾向にあるのに対してなぜ?
香港スプリントではロードカナロアが圧倒的な強さで連覇を達成した 【提供:橋本全弘】
現在、「香港国際競走」は1988年に始まった香港カップ(当時は香港国際招待)を軸に91年にマイル、94年にヴァーズ、99年スプリントが加わり4レースが同日に行われるビッグイベントに育っていった。2001年、アグネスデジタルが香港カップ、ステイゴールドが香港ヴァーズ、エイシンプレストンが香港マイルを優勝、日本調教馬による同日GI3勝の快挙を記憶しているファンも少なくないと思う。
同日4GIの競馬イベントは今年で15年を過ぎ、今では米国ブリーダーズカップ・ワールド・サラブレッド・チャンピオンシップ(土日にGI13レース)や凱旋門賞ウイークエンド(GI7レース)、ドバイミーティング(GI5レース)などと肩を並べる同日(週末)複数重賞競走イベントとして世界の競馬ローテーションに組み入れられほどの認知度を得ている。