意味がない――モノノフ邪道の熱き咆哮=1.31負けたら即モノノフ引退マッチ

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ももクロは心の温泉――日本人なら分かるだろ!

昨年9月には推しである有安の担当カラーである緑にコスチュームも変えた 【t.SAKUMA】

 話は2年前にさかのぼる。まだ、邪道がももクロを知らなかった2012年、あるテレビ番組で南海キャンディーズの山里亮太を「盛り上がる前から盛り上がらないことを考える馬鹿がいるかよ!」とアントニオ猪木のフレーズを真似してビンタをしていた少女たちがいた。それから何カ月かしたあと、「マネージャーに馬場と猪木の育て方は違う。お前は猪木だ」「ダンスの練習をすると床に汗が2センチたまる」とプロレススーパースター列伝に出てくるエピソードのような話をしている少女たちがいた。「あれっこの子たち、この間山ちゃんをビンタしていた子たちだ」と気付き、話を聞いているとワゴンで全国を回って、ホテルではなく健康ランドに泊まってライブをしていたらしい。その苦労話に邪道はインディー団体で決して恵まれているわけではなかったユニバーサルプロレス時代の自分を重ね合わせた。

「ももいろクローバーZ」というアイドルグループの存在を知った邪道は興味を惹かれて動画を見てみる。画面に映ったのは、いつも一生懸命で、頑張っている女の子5人組だった。
「僕の世代でど真ん中だったドリフをあんな笑顔で踊る女の子たちなんかいないでしょ。ましてや『8時だョ!全員集合』も知らない若い女の子たちなのに(曲名『Chai Maxx』。ドリフの振り付けを模したダンスになっている)。何より、どの曲を聴いても歌が常に前向き、前向きで。後ろ向きの歌なんてなくて、本当に頑張っているんだなって」

 ぐんぐん、ぐんぐん心に染みた。そして、1日24時間365日のももクロ生活が始まった。昨年9月には推しである有安杏果の担当カラーである緑にコスチュームも変えた。
「長い巡業で、連戦連戦ですごい疲れてホテルに帰ってくるじゃないですか。そんなときにももクロを見ると、『フフフー』って笑っているんですよね。あれっオレ何か疲れているけど笑っているな、みたいな。心を癒してくれるというか、疲れを取ってくれるというか。ももクロは温泉だよね、心の温泉。日本人なら分かるだろって話ですよ」

 今ではすっかりプロレスラー“邪道”を形成する欠かせない養分となった。ちなみに1年間300日以上のトレーニングに励む邪道にとって、最後の力を振り絞らせるのは「ワニとシャンプー」の「しゅ・く・だ・い♪♪」の部分だそうだ。

プロレス界とモノノフをつなぐ架け橋――

プロレス界とモノノフの架け橋となる――熱い語りは30分続いた 【スポーツナビ】

「『お前なんかファンになったばっかりじゃねえか』って言われたりすることもあります。『オレはずっと昔から、あかりん(早見あかり・2011年4月脱退)がいた時代から、いやもっと前の代々木公園の路上で歌っているときから知っているんだぞ』って。でもモノノフに長さは関係ないじゃないですか。『最近、ももクロを知ったんですけど、まだ恥ずかしくてモノノフって名乗れません』という相談を受けたりするんですけど、好きになったら1日でモノノフって名乗ってもいいと思うんですよね。日数なんて関係ないじゃないですか。好きになった時点でモノノフなんですから」

「紫(TAKAみちのくが推す高城れにの担当カラー)より緑のほうがすげぇんだよ」など上辺のあおりばかりを期待していった編集部だったが、事前に考えていた質問事項の半分はムダになった。そこには鍛え上げられた肉体を生かすパワーファイターらしい邪道のももクロへのストレートな感情があった。

「ももクロのことばっかり書いている僕のツイッターやブログを見て、プロレスファンでもももクロファンに流れる人がいるんですよ。逆にももクロファンも『邪道って何? 面白そうだから新日本プロレス見に行ってみよう』という人もいるんですね。僕はその橋渡し役だと思っています」

 プロレス界とモノノフをつなぐ架け橋になる――11日に行われたライブイベント「ももいろクローバーZero LIVE 〜ペプシはトクホもZeroカロリーなんだZ!〜」に参戦して、しっかりと“ももパワー”を充電してきた邪道にとって、どうしても負けられない戦いがある。
■「TAKA&タイチ興行 PART4」
1月31日(金)東京・新宿FACE 試合開始19:00

<ダブルメインイベント プロレスラーモノノフ最強決定戦 負けたら即モノノフ引退スペシャルシングルマッチ>
TAKAみちのく
邪道

<ダブルメインイベント 負けたら勝者の言うこと何でも一つ聞く王様ゲームマッチ>
タイチ
外道(新日本プロレス
※ダブルメインイベントの試合順はファン投票の結果で決定

<スペシャルシングルマッチ>
鈴木みのる
飯塚高史

<KAIENTAI DOJOスペシャルタッグマッチ>
旭志織、佐藤悠己
梶トマト、ヒロ・トウナイ

<親父とじいさんどっちが強いんだ? スペシャルシングルマッチ>
めんそ〜れ親父
がばいじいちゃん

<KAIENTAI DOJOvs.新日本プロレス若手対抗戦PART2 タッグマッチ>
関根龍一、タンク永井
田中翔、小松洋平

(文・竹内英之/スポーツナビ)

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