意味がない――モノノフ邪道の熱き咆哮=1.31負けたら即モノノフ引退マッチ

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TAKAみちのくと1.31「負けたら即モノノフ引退マッチ」に挑む邪道。怒りの表情の理由は!? 【スポーツナビ】

「何のメリットもないですよ。こんな試合に意味がない……」
 1月某日、東京・後楽園ホール控え室で1人の選手が不満をぶちまけていた。

 31日、東京・新宿FACEの「TAKA&タイチ興行 PART4」のダブルメインイベントとして行われる「プロレスラーモノノフ最強決定戦 負けたら即モノノフ引退スペシャルマッチ」でTAKAみちのくとシングルマッチで対戦することになった邪道。昨年6月の新日本プロレス「BEST OF THE SUPER Jr.XX」でのTAKAみちのくとのモノノフ対決や昨年7月のG1祭りでのももいろクローバーZのライブ演出を務める佐々木敦規氏とのトークショーなどを掲載してきたスポーツナビ編集部としては、モノノフレスラーとして第一人者である彼が何を思ってこの試合に臨むのか――その興味から独占インタビューを試みた。

 モノノフレスラーながら、ヒールレスラーとしても名を馳せている邪道だけに、てっきり「あんなやつに負けるか。モノノフを引退させてやるよ!」「オレがモノノフレスラーの一番だ!」など威勢のいい言葉が聞けるものだとばかり思っていた。しかし、数々の“怒り”の裏側には、こちらの想像を上回る“ももクロ愛”があった。

「1人モノノフが減ることがうれしくない」

モノノフをかけることに怒りを露わにする邪道は「TAKAみちのくを成敗する」と息巻く 【スポーツナビ】

「TAKAがこの試合を提案してきたときに売り言葉に買い言葉で試合を受けちゃったけど、よくよく考えたら僕に何のメリットもないんですよ。僕が負けたらモノノフを辞めることになるのはもちろん嫌だし、僕が勝っても1人モノノフが減る。これは僕にとってうれしくも何ともない話なんですよね」

 インタビューの第1問目が「この試合が決まったときの率直の気持ちは?」だった。勝っても負けても1人モノノフが減ることはうれしくないんですよ――あまりにも予想外の回答に戸惑った。しかし、こちらの意図はどこふく風、邪道の話は止まらなかった。

「よく昨年末にマー君(プロ野球選手の田中将大。モノノフとして有名)が『紅白歌合戦』とか、『とんねるずのみなさんのおかげでした』の食わず嫌いとかでももクロとコラボをしていたんですよね。それで僕のツイッターにファンの方から『マー君にジェラシーを感じますか?』とか質問を何件か受けたんですけど、僕は何とも思わなかったです。僕もその番組を見ていたんですけど、ももクロもマー君も喜んでいたじゃないですか! ほかのモノノフの喜びはみんなの喜びなんですよ。マー君が喜んでいるのを見て、こっちも楽しくなってくるから。だからTAKAが提案してきた『負けたらモノノフを辞めろ』っていうのはちょっと違うんじゃねぇかなって。みんなで日本全国、いや世界へ発信してももクロを盛り上げていければいいのに、そういう提案していること自体がモノノフじゃないんですよ。だからこそ、こっちは容赦しねぇぞって」

反目し合ってても「それはそれ、これはこれ」

 邪道は現IWGPヘビー級王者オカダ・カズチカや中邑真輔、長年の相方である外道らとヒールユニットCHAOSを結成している。一方、かつて邪道が在籍していたユニバーサルプロレス時代の後輩であるTAKAみちのくは“世界一性格の悪い男”の異名を持つ鈴木みのるやタイチ、シェルトン・X・ベンジャミンらのいる鈴木軍として活動中。この両チームはお互いが反目し合っているが、邪道にとっては「これはこれ、それはそれ」。試合では激しくぶつかり合っても、同じモノノフレスラーとして、ももクロを盛り上げていければいいと思っていた。それがまさかの『負けたらモノノフ引退マッチ』という形式に、熱い心がたぎった。

「TAKA自体は世界規模のWWF(WWEの前身)に上がって何年も在籍して、ベルト(WWFライトヘビー級王座)も取って、そういう実績は認めますけどね。でもあいつが私情を絡めてごっちゃにしてきたので、それはきっちり成敗します。もう容赦なくあいつを倒すことしか考えていないから。あいつは偽のモノノフなんですよ。きっちり止めを刺しますから」

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