F1“主役”たちの動向 赤井邦彦の「エフワン見聞録」第20回
イタリアで報じられた可夢偉の復帰
贈賄疑惑でF1運営会社の取締役を退いたバーニー・エクレストン。4月末と言われる判決次第では、F1全体を揺るがす事態となる可能性も大きい 【LAT】
バーニーが引退!?
彼は2006年にF1の商業権売買においてドイツ人銀行家のゲルハルト・グリブコウスキーに4500万ドルの賄賂を送った罪で、現在ドイツ・バーバリア州の裁判所に訴えられている。支払いに関してはエクレストンも認めているが、脅されて支払ったと理由を述べている。裁判の日程は決まっていないが、4月末の可能性が高い。
エクレストンはこの問題が片付くまで取締役会から外れ、その間、会長のピーター・ブラベック・レトマスと副会長のドナルド・マッケンジーが契約問題などの事務をこなす。ただし、取締役会を外れたエクレストンだが、日々の業務は続けるとしており、F1から完全に去ることはない。
だが、もし裁判でエクレストンの有罪が決まり収監されるようなことになれば、40年続いた彼のF1支配は終えんを迎える。これはF1にとって大きな損失で、F1運営会社のデルタ・トプコ、大口株主のCVCは早急に彼の後継者を探さなければならなくなる。このエクレストンの不在がF1にいかなる影響を及ぼすか、我々はしばらく静観することにしよう。