2014年ブレークする選手は誰だ?=セ・リーグ 期待の若手を一挙紹介

ベースボール・タイムズ

2014年ブレークが予測される期待の若手選手は誰だ? 写真は成長著しい巨人・今村 【写真は共同】

 メジャーリーグ移籍を目指す田中将大を除き、移籍市場は落ち着きを見せた。いよいよ2014年シーズン、2月1日の春季キャンプに向けて、各球団の陣容が固まったと言える。昨季は藤浪晋太郎(阪神)や大谷翔平(北海道日本ハム)、小川泰弘(東京ヤクルト)、菅野智之(巨人)、則本昂大(東北楽天)ら新人選手の活躍が目立ったが、今季はどの選手がブレークするのだろうか? 野球専門誌『ベースボール・タイムズ』が2014年ブレーク選手を大胆予測した。以下は、セ・リーグ6球団。

巨人・今村、ローテ入りを狙う新鋭左腕

 高卒3年目ながら豪華絢爛(けんらん)な巨人の先発ローテーションに割って入ろうとするのが、進境著しい左腕・今村信貴だ。
 大阪・太成学院大高からドラフト2位で入団。1年目の8月にイースタン・北海道日本ハム戦でノーヒットノーランを達成すると、昨季はファームで10勝3敗、防御率3.45で勝率第1位賞も受賞した。さらにチームがリーグ優勝を決めた翌9月23日に東京ドームのマウンドに上がると、キレのあるストレートと鋭いフォークに80キロ台のスローカーブを交えて堂々のプロ初勝利。原辰徳監督からも「うちにはいないタイプ。三振を取れるし、面白いスローカーブも放れる。先発陣の競争の中に入れるだけの力は持ち合わせている」と高評価を受けた。

「内海さんや杉内さんと比べると、コントロールもボールのキレも劣っている。少しでも近付きたい」と今村は言うが、その“差”は、急激なスピードで縮まっている。背番号も「65」から「45」へと“昇格”。若き左腕が再び東京ドームを沸かす日は今季、必ず訪れる。

阪神・緒方「藤浪に負けない」と静かに闘志を燃やす

 PL学園高から東洋大という野球エリートの道を歩き、ドラフト6位で阪神に入団した緒方凌介。プロとしては小柄(176センチ)だが、負けず嫌いな熱いハートを秘める虎の有望株だ。
 ルーキーイヤーの昨季は、春先に1軍初昇格して代走でプロ初出場、さらに初得点を記録した。2軍の本拠地・鳴尾浜球場では50メートル5秒8という俊足を生かすために逆方向へ、低く強いゴロを打つ練習を何度も繰り返していた緒方。秋季キャンプでは走攻守すべてを評価されてMVPに選ばれ、台湾のウインターリーグでも活躍して今季への飛躍を予感させた。

 2012年の新人入団会見で、甲子園で活躍した藤浪晋太郎、北條史也に注目が集まる中、「今は2人が注目されていますけど、実戦が始まれば自分が……」と静かに闘志を燃やした若虎。勝負のプロ2年目のシーズンが幕を開ける。

広島・戸田、首脳陣&ファン期待の生え抜き左腕

 ここ数年、左腕不足に悩む広島で、新たに先発ローテーション入りが期待されているのが、戸田隆矢だ。
 樟南高からドラフト3位でプロ入りして今季3年目を迎える戸田。過去2年の1軍成績は4試合に登板して0勝2敗、防御率9.82と結果は残せていないが、1年目からいきなり巨人戦で先発デビューを果たすなど、周囲の期待は高い。その能力は、中日から移籍加入した久本祐一が昨年、「キャッチボールをしていて驚かされた。指にかかった時の球は、チェン(前中日、現オリオールズ)のようだ」と評価して、今年1月の自主トレに同行させたほど。制球難が課題だったが、昨秋キャンプ中の埼玉西武との練習試合では、試合中に投球フォームを修正する適応力も見せながら、安定した投球で3イニングを無四球無失点に抑えて成長の跡を見せた。

 ファームでは昨季、チーム最多の8勝(6敗)をマーク。投手王国再建への最終ピースとして、首脳陣、ファン待望の生え抜きサウスポーが飛躍のシーズンに向かう。

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著者プロフィール

プロ野球の”いま”を伝える野球専門誌。年4回『季刊ベースボール・タイムズ』を発行し、現在は『vol.41 2019冬号』が絶賛発売中。毎年2月に増刊号として発行される選手名鑑『プロ野球プレイヤーズファイル』も好評。今年もさらにスケールアップした内容で発行を予定している。

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