日本テニス界、全豪OPで新時代確立へ=選手間に広がる世代を超えた相乗効果
全豪オープンが13日に開幕。錦織(写真)をはじめ日本からは6選手が出場する 【Getty Images】
錦織「ベスト8以上を狙いたい」
そんな錦織の、2014年最初のグランドスラムへの仕上がりは順調だ。調整試合に選んだエキジビジョン大会“AAMIクラシック”では、世界7位のトマシュ・ベルディヒ(チェコ)や、錦織と並び次代を担う若手として期待されるグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)らを破って優勝した。
錦織にとって全豪オープンは、2年前のベスト8に代表されるように、相性の良い大会でもある。それだけに、本人も「ベスト8以上を狙いたい」と、2年前のワンステップ上を目指している。1回戦の対戦相手は、地元オーストラリアのマリンコ・マトセビッチ。「オーストラリアは、地元選手への応援がすごいので、やり難さはある。いつもここでは、オーストラリア選手と当たる気がする」と苦笑するが、ベスト8に進出した2年前は、2回戦で地元のマシュー・エブデン相手に大逆転勝利を演じ、それを機に勢いを得た感がある。今回も、厳しいアウェーの戦いを躍進の足がかりにしたいところだ。
添田に生まれたツアー選手としての自負
しかし、昨年の全豪オープン時には「『圭に刺激を受けて……』というような時期は、もう終わった」と、ツアー選手としての自負を口にしていた。一時は、体調不良からテニスの調子を崩して、ランキングも137位まで落したが、昨年はウィンブルドン、全米オープンと予選を勝ち抜くなど復調。現在112位と、トップ100返り咲きも目前に迫っている。
そんな彼の姿は、他の日本人選手にも好影響を与えている。女子の土居美咲(ミキハウス)も「添田さんが地道に努力し、上位へと上がっていく姿は励みになった」とコメントするなど、添田は男女を問わず後進に背中で道を示してきた存在だ。