本田圭佑「小さい時からの夢が実現した」=ACミラン入団会見
「心の中のリトル本田が『ミランでプレーしたい』と言った」
ガッリアーニCEO(右端)と談笑する本田 【神尾光臣】
本田 こういう性格は生まれついてのものです。今のような行動ができるように自分自身で律してきたこともあります。
――日本では大スターだが? ベッカムとおなじ扱いをミランでも受けた
本田 自分が何をしなければいけないか。それはピッチでしっかりと結果を出すこと。もちろん、ファッションも好きだし、子どもたちに夢や勇気を与えることも好きだし、仕事だと思っています。プロのサッカー選手というのはこういうものだと模範を示したいと思っています。それが自分の目指す姿だし、私のやることです。
――ロシアとの違いはどこにあると考えているのか? ミランでプレーするうえで一番大きな問題になるのはどういうところか?
本田 イタリアのサッカーは守備的で、戦術が非常に細かい。自分の持ち味は攻撃ですが、イタリアでサッカーをするうえでは守備のサポートをしないといけないし、90分間で何ができるかを学んで、そういう姿勢で臨みたいと思います。
――どれくらいのチームからオファーがあった? ミランを選んだ理由は?
本田 心の中のリトル本田に聞いたんです。「どのクラブでお前はプレーしたいんだ?」と。そうしたら心の中のリトル本田が「ミランでプレーしろ」と言ったので、そうすることにしました。
――どうしていつもサングラスやメガネをかけているのか? 視力に問題あるのか?
本田 この質問は、1000回以上聞かれました(苦笑)。これは単なるファッションです。天気が気になるとか、太陽が気になるとかはなくて、答えはいつも一緒です。
「日本の男性は決してあきらめない」
本田 サムライに会ったことがないので何とも言えません。ただ、日本の男性は決してあきらめない。強い精神力を持っているのが日本男児。そして、規律を重んじている。それは私自身も大事にしようと考えています。こういうスピリットをピッチでも示したい。そういうのがサムライ魂なのではないでしょうか。
――ガッリアーニ氏と先日の試合を観戦していました。すごく落ち着いていたように見えたが
本田 まだ始まったばかりなので、すべてに満足することはできない。これからトレーニングをして、チームのために結果を出さなければならないと思っています。アタランタ戦に勝ったのはうれしかったんですが、それは私が勝ったわけではないので。これからやらなければいけないことがあります。
――ミランでプレーすることについて長友(佑都)は何と言っていた?
本田 イタリア人はサッカーを知っている。うまくいかないとぼろくそ言われる。そういうことを教えられました。だからつねに良いプレーをしていかないといけない。これが今後の任務になると思いました。
――8月から12月までの間、どう過ごしたのか? ミランはすぐにでも移籍させたいと動いていたが?
本田 そんなに難しいということはなかったです。CSKAモスクワ(ロシア)でプレーしていて、昨年の8月に来ることができれば良かったのですが、当時はCSKAの選手でしたから、チームのためにベストを尽くすことを考えていました。でも1月にここに来られたので、良かったのではないでしょうか。
「W杯ではイタリアを負かしてやりたい」
本田 コンフェデ杯ではイタリアに負けました。W杯ではイタリアを負かしてやろうと思っています。まずグループリーグを突破して、イタリアと対戦したいと思っています。
――アルベルト・ザッケローニ監督から助言は?
本田 ミランはイタリアではトップ中のトップチームだとアドバイスを受けました。でもすべては始まったばかりだから、しっかりとプレーしてペースを維持していくことだと監督からはアドバイスをもらいました。
――ミラノで数日過ごしたようだが、今後ミラノでどのように過ごしたいか?
本田 ミラノはとてもきれいな街ですよね。古い建物がたくさんあって、日本とは風景がまったくちがう。食べ物もすごくおいしい。いくつか面白いところに行きたいですし、おすすめのレストランがあったら教えてください。
――マリオ・バロテッリ、カカについてどう思うか?
本田 カカ、バロテッリは世界でも最高クラスの選手です。そうした選手と一緒にプレーできることはうれしいですし、いろいろ学びたいと思います。もしうまくプレーができれば、今年は難しいかもしれませんけど、来年はチャンピオンになれると思うので楽しみです。
――ガッリアーニ氏、どうしてこの(本田用の)スペシャルロゴを作ったのか?
ガッリアーニ これは私が作ったものではないので担当者に聞いてほしい。でもすごく良いロゴだと思う。
<了>
取材協力:神尾光臣