新天地ヘルタで評価を上げる細貝萌=日本代表MFを支えるルフカイ監督の信頼
ボアテングの行動範囲を狭めることに成功した細貝
先発出場を続ける細貝。試合には敗れたものの、ボアテングに仕事をさせなかった 【Getty Images】
ドイツ紙「ベストドイチェ・アルゲマイネ・ツァイトゥング(WAZ)」による先週土曜のボアテングの評価は、シャルケの中でも最低の部類に入った。WAZ紙のマッチレポートでは、ボアテングは「中盤で試合をつなぐことができなかった」と評した。換言するなら、細貝が任務に成功したということだ。試合自体は、2−0でシャルケの勝利だった。それでも、チャンピオンズリーグ(CL)にも出場しているシャルケを相手に、この日本代表MFはまたしても自身のクオリティーを示し、期待に見合う活躍をしたのである。
監督の信頼を勝ち得て、新天地でスタメンを続ける
この巨大な都市で、細貝と特に結びつきの強い人物がいる。ヨス・ルフカイ監督である。2人はすでにアウクスブルクで共に働き、成功を収めている。この指揮官がいたからこそ、細貝はレバークーゼンでCLに出場できるチャンスを顧みず、昇格組でのタスクを背負うことを決断したのだ。
細貝の決断は正しかった。レバークーゼンに残っていたなら、今も控えのままだったことだろう。だがベルリンでの彼は、監督の強い信頼を勝ち得ている。「ハジメは素晴らしいプロフェッショナルだ」と、ルフカイは称賛の言葉を口にする。「サッカーに対する姿勢は素晴らしく、パスゲームの中でのタイミングの取り方と戦術眼がとても良い」と評し、ブンデスリーガで重要となるすべての資質をもたらす存在だと語る。その要素とは、実際のプレーの速さと、守備から攻撃への切り替えのスピードである。細貝はこれらの特性を完ぺきに融合させている。